立春寒波 大雪事例の降雪量予測を振り返り

2025-02-11 16:46 ウェザーニュース

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3日(月)の立春から日本列島には1週間以上も寒気が流入、北海道から九州まで日本海側を中心に大雪に見舞われました。当時の状況とウェザーニュース for businessで提供する積雪予測(大雪リスク)や、交通支障リスクなどの判定の元となる、降雪量予測の結果を振り返ります。

強い冬型が継続

2日(日)〜10日(月)の実況天気図
 2月3日夜にかけて、低気圧が日本海上を発達しながら北東進しました。低気圧後面となる西日本から順に西高東低の冬型の気圧配置に移行、日本付近には西回りで強い寒気が南下しました。その後、やや崩れるタイミングはあったものの、強弱をつけながら9日の夜にかけて、日本付近では強い冬型の気圧配置が続くこととなりました。
3日(月)〜10日(月)の上空1,500m付近の寒気(MSM初期値)
寒気の流入図を見ると、期間中、850hPa(上空約1,500m)で-9℃以下の寒気が本州を広く覆い、一時は-12℃以下の強い寒気が本州日本海側にまで南下していました。これに伴い、日本海側ではおよそ1週間弱もの長い期間、断続的な降雪、強雪となり、記録的な積雪や影響の長期化に繋がりました。

【帯広】極値を更新 記録的な豪雪

図左上グラフ:積算降雪量予測と実況 図左下グラフ:積雪深予測と実況
北海道・道東の帯広でも、記録的な大雪となりました。帯広測候所では4日9時までの12時間降雪量が統計史上1位の120cmを観測、9時の積雪深(積もっている雪の厚み)は129cm、1972年以来53年ぶりに120cm以上の積雪となりました。

3日夕方に発表したWNIの降雪量予測を見ると、12時間降雪量は2月の極値を超えるレベル、24時間降雪量は極値(※)を大幅に超えて100cm超の予測をしていました。気象予測において、極値を超える予測がされること自体が珍しいのですが、今回はそれをはるかに超える予測が発表され、実況は極値の2倍以上という結果となりました。

今回の雪では、気象台から帯広に大雪特別警報が発表されることはありませんでしたが、今後の雪対策として、どういった基準を持って情報収集にあたるのがよいか、考えるキッカケとなりそうです。

※『極値』とは、ある地点で観測された気象要素(気温、降水量、風速など)の最大値や最小値のことです。例えば「観測史上最高気温」や「1時間降水量の記録」などがこれにあたります。地域の気象の特徴を知る上で重要な指標となり、防災にも活用されています。

JPCZが停滞して記録的な大雪に

3日夜間に北陸地方に形成されたJPCZ(※)は、9日頃にかけて南北に動きつつも、ほぼ北陸周辺に停滞しました。そのため、北陸から東北南部にかけては、多少の強弱はありつつも雪が降り続け、記録的な大雪となりました。

3日(月)15時の時点で積雪130cmだった岐阜県白川村は259cmとほぼ2倍、61cmだった福島県西会津町は152cmと2.5倍に増えました。

『JPCZ』とは、日本海寒帯気団収束帯と言い、冬の日本海上で、シベリアからの冷たい空気と日本海の暖かい空気がぶつかってできる雲の帯のこと。この雲の帯が日本海側に大雪をもたらす原因となる。

【会津】大雪による災害救助法適応 62年ぶり

上段:4日16時発表の降雪量予測(積算)とアメダス若松の降雪量(積算)
福島県内では会津を中心に記録的な積雪となり、最深積雪は会津若松市(アメダス若松)で121cmに達し、観測史上1位を更新。大雪による影響が甚大だとして、福島県内では10日までに19市町村で災害救助法を適用することを決定しました。雪による災害救助法の適用は1963年以来、62年ぶりのことです。

当時の予測がどうだったのか4日夕方発表の降雪量予測グラフを見ると、ずっと右肩上がりで降雪が続き、48時間降雪量は2月の極値(57cm)とほぼ同量を予測していました。この極値は2014年2月の南岸低気圧通過時に記録されたものです。72時間降雪量は実況102cmに対して、予測は88cm。災害級の大雪を72時間前にはしっかりと予測していました。

予防的通行止めで交通ストップ

上段:5日16時発表の降雪量予測(積算)とアメダス関ヶ原の降雪量(積算)
今回の寒波では、高速道路や鉄道など各交通機関に大きな影響が出ました。なかでも高速道路は、関越道や北陸道のほか、名古屋と大阪を結ぶ大動脈である名神・新名神・名阪国道など広範囲で、立ち往生や事故による大規模な滞留を徹底防止するための「予防的通行止め」が実施されました。

ウェザーニューズでは道路や鉄道の規制や運行の判断の支援サービスを、各企業様へご提供しています。予防的通行止めや事前運休のお知らせは、約2日前には一般に発表することが求められており、早い段階から精度の高い予測が求められます。

実際に名神高速で通行止めが実施された時間帯の降雪予測はどうだったのか?2日前の5日夕方発表の関ヶ原付近の予測グラフを見ると、降雪のピーク時間や強さは、実況よりは少し早め&強めの予測値にはなっていますが、通行止実施レベルの雪の強まりを表現できていました。

2月下旬も寒気南下予測あり

上空1,500付近の寒気予想図
2月後半も、寒気の流れ込みやすい時期がある予測で、雪シーズンはまだ終わりではありません。今後も、大雪対策にウェザーニュース for businessをお役立てください。
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