マイボトルを繰り返し使うと、どれだけCO2排出量を削減できる?
平均気温の上昇を1.5℃以内に収めるのが世界目標
「地球の気温・海水温の上昇は、CO2などの温室効果ガスの排出量に比例しています。そのため、人間の経済活動が自然に影響を与えないよう、温室効果ガスの排出量を抑えることが、世界的に推進されているのです。
2018年の『気候変動に関する政府間パネル』(IPCC)では、2030年までの世界平均気温を産業革命以前比で1.5℃以内に収めるという目標値が示されました。
産業革命以降、2019年までのCO2排出量は、すでに累積2兆4000億tに上っているため、この目標を実現するには、2030年までのCO2排出総量を4000億t以内に抑える必要があるとされています」(モリタ)
2018年の『気候変動に関する政府間パネル』(IPCC)では、2030年までの世界平均気温を産業革命以前比で1.5℃以内に収めるという目標値が示されました。
産業革命以降、2019年までのCO2排出量は、すでに累積2兆4000億tに上っているため、この目標を実現するには、2030年までのCO2排出総量を4000億t以内に抑える必要があるとされています」(モリタ)
1年に排出しているCO2の量はどれくらい?
マイボトルを繰り返し使用すればCO2は約10分の1に削減!?
では、実際に私たちはどれだけCO2の削減に貢献できるのでしょうか。すぐにでも実践できる『緩和策』の一つ、マイボトルの使用で考えてみましょう。
「ペットボトルは製造・廃棄・リサイクルの過程でCO2が発生してしまいます。その代わりにマイボトルを繰り返し使ったら、どれだけCO2削減に貢献するかという試算してみました。
1本のペットボトル(500ml)の製造・廃棄・リサイクルにかかるCO2排出量は約119gで、ステンレス製マイボトル(500ml)を100回使う場合、1回あたりの排出量は約13.9gとされています。つまり、マイボトルを繰り返し使うと、CO2排出量を約10分の1に削減できるのです」(モリタ)
よりイメージしやすいように、ペットボトルを週に5回飲んでリサイクルに出す人が、代わりにマイボトルを繰り返し使うと、1年にどれくらいCO2の排出量を削減できるのか、計算してみました。
「ペットボトルは製造・廃棄・リサイクルの過程でCO2が発生してしまいます。その代わりにマイボトルを繰り返し使ったら、どれだけCO2削減に貢献するかという試算してみました。
1本のペットボトル(500ml)の製造・廃棄・リサイクルにかかるCO2排出量は約119gで、ステンレス製マイボトル(500ml)を100回使う場合、1回あたりの排出量は約13.9gとされています。つまり、マイボトルを繰り返し使うと、CO2排出量を約10分の1に削減できるのです」(モリタ)
よりイメージしやすいように、ペットボトルを週に5回飲んでリサイクルに出す人が、代わりにマイボトルを繰り返し使うと、1年にどれくらいCO2の排出量を削減できるのか、計算してみました。
長く使うことでさらに削減効果が期待できる
27.4kgは、トン換算すると0.027tとなりますので、私たちが1年に排出している7.9tという量を考えるとわずかなようですが、100人が行えば2.7t、200人で5.4t。300人で行えば8.1tとなり、「7.9t」の数字をクリアしてしまいます。
こうしたロングユースはマイボトルに限りません。
「生産・廃棄・リサイクルの過程でCO2を排出する道具は、『繰り返し使うこと』『長く使うこと』が大切です。それだけでもより多く排出量を抑えられるのです」(モリタ)
温暖化対策には、国家における大規模な取り組みはもちろん大切ですが、少しでも進行を遅らせるために、個人の行動も併せて見直していく必要があります。
私たちも、ロングユースや省エネ家電への切り替えなど、身の回りのできることから取り組み、一緒に地球の未来のことを考えていきませんか?
» この先の天候 長期見解
» 特集 ウェザーニュースと考える地球の未来
参考資料
環境省「リユース可能な飲料容器およびマイカップ・マイボトルの使用に係る環境負荷分析について」(平成23年4月)、全国地球温暖化防止活動推進センター「データで見る温室効果ガス排出量(世界)」
こうしたロングユースはマイボトルに限りません。
「生産・廃棄・リサイクルの過程でCO2を排出する道具は、『繰り返し使うこと』『長く使うこと』が大切です。それだけでもより多く排出量を抑えられるのです」(モリタ)
温暖化対策には、国家における大規模な取り組みはもちろん大切ですが、少しでも進行を遅らせるために、個人の行動も併せて見直していく必要があります。
私たちも、ロングユースや省エネ家電への切り替えなど、身の回りのできることから取り組み、一緒に地球の未来のことを考えていきませんか?
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▶ 森田 清輝(もりた きよてる)
ウェザーニュース予報センター所属のベテラン気象予報士。現在は、24時間生放送の気象情報番組ウェザーニュースLiVEで「地球天気予報」コーナーの解説を務める。
参考資料
環境省「リユース可能な飲料容器およびマイカップ・マイボトルの使用に係る環境負荷分析について」(平成23年4月)、全国地球温暖化防止活動推進センター「データで見る温室効果ガス排出量(世界)」
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