8月7日(水)・東日本のゲリラ豪雨を振り返る

2024-08-09 06:59 ウェザーニュース

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2024年8月7日(水)は日中は晴れて気温が上がるところが多かった一方、午後になると大気の状態が不安定になり、東日本でゲリラ豪雨が発生しました。このゲリラ豪雨によって高速道路の通行止め、鉄道の運転見合わせ、プロサッカーリーグ、プロ野球で試合中止や試合中断などあり、多くの人たちに影響がありました。

夕方から夜にかけて雷や強い雨。1時間に100mm以上の雨のところも

8月7日(水)は、関東地方の東海上に低気圧が存在し、上空には寒気が伴っていました。このため、午後には東日本や東北地方を中心に大気の状態が不安定となり、各地でゲリラ豪雨が発生しました。

気象観測システム「アメダス」によると、福島県の喜多方では15時7分に1時間あたり87mmの降水量を記録し、埼玉県の鳩山では18時40分に71mm、山梨県の韮崎では69.5mm、長野県の軽井沢では64.5mmの非常に激しい雨が観測されました。1時間に50mm以上の降水量を記録した地点は他にあり、広範囲で大規模な雷雨が発生したことがわかります。

解析雨量で1時間に約100mmとなったところもありました。例えば
19時00分までの1時間に、埼玉県川越市付近
21時00分までの1時間に、群馬県下仁田町付近
21時30分までの1時間に、山梨県甲斐市北部付近などです。

関東地方や東北地方南部では浸水や道路冠水などの被害が出ました。また、雷や強雨となった時間帯が帰宅時間や、プロスポーツの試合開催時間と重なったため、多くの人たちに影響が出ました。

ゲリラ豪雨の要因① 上空の気温に注目

(左)7日12時の上空約9,500m付近の気温(MSM12時の初期値) (右)熊谷の大気の様子(7日21時)
左の図は7日12時の上空約9,500m付近の寒気の様子を示しています。日本の東海上にある低気圧の影響で、関東地方や東北地方では気温が低くなっていて、青線で囲ったエリアはマイナス30℃以下と解析されています。一般的に、上空の気温が低いと大気の状態が不安定になりやすいため、これらの地域では不安定な大気の状態が発生しやすくなっていました。

また、地上付近の気温が高いほど大気の状態が不安定になります。7日は、午前中から気温が上昇し、12時には関東平野部を中心に気温が31~33℃に達していました。右の図は熊谷における大気の状態を示したエマグラムと呼ばれる図です。この図にある「Tcb」は積乱雲が発生する可能性のある地上温度を示していて、「LNB」は発生した雲がどれくらいの高さまで発達するかを示しています。

この図によると、熊谷のTcbは「30.4℃」であり、昼前後にはこの温度に達していたと考えられます。また、LNBの計算は「上限なし」となっており、一度発達すると対流圏の最上層まで発達する状態で、雲の高さは10,000mを超える可能性が高い状況でした。なお、雷は雲の頂上部分の温度が-20℃前後で発生しやすいとされていて、仮に雲の高さが9500mほどになると、頂上部分の温度はマイナス30℃ほどとなるため、雷が発生しやすい状態であったと推定されます。

ゲリラ豪雨の要因② 風の流れに注目 

(左)積乱雲と風の流れのイメージ (右)雨雲と風の様子
左の図は積乱雲と風の流れを示したものです。積乱雲からは強い雨が降るとともに、冷たい空気が上空から降りてきます。この冷たい空気は地上にぶつかると四方八方に広がり、積乱雲から風が吹くような形になります。

右の図は7日17時および18時における雨雲と風の様子を示しています。17時時点では栃木県方面に活発な雲が存在していて、この雲から南西方向に風が吹き出していました。これにより、埼玉県から東京都方面で風が集まりました。その1時間後の18時には、風が収束していたところで新たに発達した雲が発生しているのがわかります。

積乱雲が発達したことで地上の風が集まり、新たな積乱雲が発生しやすい状態になり、ゲリラ豪雨が各地で発生したと考えられます。

落雷表示や写真&動画レポート

(左)雨雲レーダー&落雷 (右)写真&動画レポート
ウェザーニュース for businessでは、「雨雲レーダー&落雷」の画面に雨雲と落雷を重ねて表示することが可能です。おおよそ、活発な雨雲の周辺に落雷が発生したことが把握できるのと同時に雨雲が少ないところでも落雷があることも認識できます。画面左上のボタンにチェックを入れたり消したりすることで「雨雲のみ」「落雷のみ」「雨雲・落雷の両方」の表示を切り替え可能です。また、雨雲には線状降水帯の表示追加機能があります。マップは拡大・縮小できますので、登録拠点周辺の雨雲の動きや強さをより詳しくご確認いただけます。
なお、登録された拠点の30km以内に落雷があった場合(半径は契約によって異なる場合があります)にスマホアプリに対してプッシュ通知で警戒を呼びかけるサービスをご提供しています。当日は、11時ごろには東北南部、13時ごろからは関東に拠点を持つお客様へ通知を送信していました。
また、「写真&動画レポート」ではウェザーニュースアプリを利用するユーザーのみなさんから寄せられた天気や季節の写真・動画をマップに表示しています。現在から過去のリポートを1時間単位でさかのぼって見ることが可能です。マップ上の写真をクリックすると、写真や動画が拡大されて、リポートの詳細を見ることができます。今回の事例では、強雨による路面状況がどうだったかを確認できました。

このあとは台風情報に注目

引き続き、日中の気温が高い状況となり、ゲリラ豪雨には注意が必要ですが、お盆期間にかけては台風や熱帯低気圧の動向に注意が必要です。
ウェザーニュース for businessでは「台風進路・暴風域予測」の画面で台風の進路予想とともに、強風域・暴風域予測をお伝えします。登録拠点が「暴風域」または「強風域」に入る予測なのかをひと目でご確認いただけます。
また、気象庁・WNI・JTWC(米国海・空軍合同台風警戒センター)の3者の予測モデルも比較表示できますので、最新の情報をチェックしてみて下さい。
あわせて、こちらの記事もご参照下さい。
» お盆期間中は熱帯低気圧の動向に注意
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