山形・秋田の記録的大雨に関する気象解析速報(2024年7月24〜26日)
山形県や秋田県では記録的な大雨
7月24日から26日にかけて、梅雨前線が東北地方に停滞しました。
東北地方日本海側では、日本海からの暖かく湿った空気がこの前線に向かい継続的に流れ込んだため、大気の状態が非常に不安定となりました。このため、秋田県や山形県では強雨が継続し、記録的な大雨となりました。
山形県のアメダス差首鍋(サスナベ)では26日6時までの48時間降水量が433mm、山形県のアメダス新庄(シンジョウ)では48時間降水量が402mmに達しました。平年の7月1ヶ月分の雨量は200mmほどで、それを大きく上回る降雨となりました。
河川の氾濫による水害、土砂災害、高速道路の通行止め、鉄道の運転見合わせなど大きな影響がありました。
東北地方日本海側では、日本海からの暖かく湿った空気がこの前線に向かい継続的に流れ込んだため、大気の状態が非常に不安定となりました。このため、秋田県や山形県では強雨が継続し、記録的な大雨となりました。
山形県のアメダス差首鍋(サスナベ)では26日6時までの48時間降水量が433mm、山形県のアメダス新庄(シンジョウ)では48時間降水量が402mmに達しました。平年の7月1ヶ月分の雨量は200mmほどで、それを大きく上回る降雨となりました。
河川の氾濫による水害、土砂災害、高速道路の通行止め、鉄道の運転見合わせなど大きな影響がありました。
大雨となった要因①
左の図は東北地方に前線が停滞している様子や台湾付近に台風が位置していることを表しています。
右の図では上空およそ1,500mの風と、空気がどれくらい暖かく湿った空気であるかを示す相当温位という要素を示しています。一般的に空気がより暖かく、より湿っているほど強い雨が降りやすくなります。
台湾付近に存在する、赤い矢羽根が円形に広がっているものは台風3号です。台風3号の中心付近および周囲は相当温位が345K以上と非常に大きくなっています。この台風周囲の湿った空気は東シナ海を北上したのち、朝鮮半島近傍で西風に変わり、東北地方方面に向かっています。
東北地方には紫線で示される梅雨前線が存在していて、近傍では右肩下がりに延びています。台風由来の暖かく湿った空気がちょうど前線に衝突する方向となっていて、この影響で前線近傍での雨雲の発生に関わる対流活動が非常に活発になったと考えられます。
右の図では上空およそ1,500mの風と、空気がどれくらい暖かく湿った空気であるかを示す相当温位という要素を示しています。一般的に空気がより暖かく、より湿っているほど強い雨が降りやすくなります。
台湾付近に存在する、赤い矢羽根が円形に広がっているものは台風3号です。台風3号の中心付近および周囲は相当温位が345K以上と非常に大きくなっています。この台風周囲の湿った空気は東シナ海を北上したのち、朝鮮半島近傍で西風に変わり、東北地方方面に向かっています。
東北地方には紫線で示される梅雨前線が存在していて、近傍では右肩下がりに延びています。台風由来の暖かく湿った空気がちょうど前線に衝突する方向となっていて、この影響で前線近傍での雨雲の発生に関わる対流活動が非常に活発になったと考えられます。
大雨の要因②
この図は上空およそ1,500mと3,000mにおいて、風向の変化を元に梅雨前線の概ねの位置を描画したものです(MSM25日9時初期値)。前線は通常、上空にいくほど北に位置する形になっています。雨雲を発生させるには上昇流が必要で前線の傾きが急であるほど、強い上昇流が発生しやすいと言えます。
一般的に、温暖前線は広い範囲で降水をもたらしますが、降水強度は寒冷前線に比べ弱いことが多いです。寒冷前線は狭い範囲に強い雨をもたらします。これは前線の傾きで説明でき、温暖前線の傾斜は1/200~1/300、寒冷前線は1/50~1/100ほどです。
今回の上空1,500mと3,000mの前線の距離はおよそ南北方向に200㎞でした。傾斜を計算すると水平方向に200,000m進むと1,500m上昇することになるので、1/133となり狭い範囲に強雨をもたらす寒冷前線と近い傾斜でした。これも大雨になった原因の一つでした。
一般的に、温暖前線は広い範囲で降水をもたらしますが、降水強度は寒冷前線に比べ弱いことが多いです。寒冷前線は狭い範囲に強い雨をもたらします。これは前線の傾きで説明でき、温暖前線の傾斜は1/200~1/300、寒冷前線は1/50~1/100ほどです。
今回の上空1,500mと3,000mの前線の距離はおよそ南北方向に200㎞でした。傾斜を計算すると水平方向に200,000m進むと1,500m上昇することになるので、1/133となり狭い範囲に強雨をもたらす寒冷前線と近い傾斜でした。これも大雨になった原因の一つでした。
ウェザーニュース for businessのコンテンツの例
梅雨前線による雨量や強雨の位置の予測は難しいケースがあります。ウェザーニュース for businessでは様々なコンテンツを通じて、現状を一元的に把握することができて、安全の確保や行動計画策定、実行にお役立ていただいています。
上記はコンテンツの一部ですが、線状降水帯の解析、河川の水位の様子、落雷の位置、特別警報、警報、注意報の発表の様子などを確認いただけます。
また、設定に応じて、スマートフォンにプッシュ通知が飛びますので、状況把握を正しく、適切なタイミングですることが可能です。
線状降水帯については、7月25日13時07分山形県庄内、最上、7月25日22時47分に山形県村山、庄内、最上に線状降水帯の発生情報「顕著な大雨に関する気象情報」が気象庁から発表されました。ウェザーニュース for businessでは大雨に対するプッシュ通知が酒田エリア、新庄・最上エリアに25日9時台から通知していました。
是非、ウェザーニュース for businessの様々なコンテンツや機能をご利用下さい。
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線状降水帯については、7月25日13時07分山形県庄内、最上、7月25日22時47分に山形県村山、庄内、最上に線状降水帯の発生情報「顕著な大雨に関する気象情報」が気象庁から発表されました。ウェザーニュース for businessでは大雨に対するプッシュ通知が酒田エリア、新庄・最上エリアに25日9時台から通知していました。
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