週刊地震情報 2025.12.21
青森県東方沖の地震活動続く　規模は縮小傾向

16日(火)14時38分頃、青森県東方沖を震源とするマグニチュード5.3、深さが15kmと推定される地震が発生しました。この地震で北海道函館市で最大震度3、青森県八戸市、三沢市、むつ市、岩手県二戸市、八幡平市などで震度2を観測しています。

地震のメカニズムは東西方向に張力軸をもつ正断層型と解析されていて、一連の活動とは違うタイプでした。比較的浅い震源で起きていることから、プレート内部の活動の可能性が考えられます。

8日(月)にマグニチュード7.5の地震が発生して以来、青森県東方沖では地震活動が活発な状態が継続中です。規模は段々と縮小していて、マグニチュード5以上の地震は17日(水)以降、発生していません。

16日(火)13時57分頃、福井県嶺北を震源とするマグニチュード3.8、深さ10kmの地震が発生しました。この地震で福井県大野市で最大震度3、勝山市、石川県白山市、岐阜県高山市、郡上市で震度2を観測しています。

福井県嶺北を震源とする最大震度3以上の地震は地震は8月25日以来ですが、今回とは少し震源が離れていて、近い領域では2023年8月以来で、地震のメカニズムは東西方向に圧力軸を持つ逆断層型と解析されています。

今回の震源付近に知られている活断層はないものの、近くでは1961年に北美濃地震が発生しました。

20日(土)21時30分頃、根室半島南東沖を震源とするマグニチュード5.4、深さ約10kmと推定される地震が発生しました。この地震で北海道根室市と標津町で最大震度3を観測しています。

そのわずか3分後にもほぼ同じ震源でマグニチュード5.2の地震が発生して、根室市で震度3を観測。さらに25分後にもマグニチュード5.0、最大震度2があり、30分の間にマグニチュード5クラスの地震が3回立て続けに起きました。

地震のメカニズムは北西ー南東方向に圧力軸を持つ逆断層型と解析され、プレート境界に近い所で発生したとみられます。10月25日に発生した最大震度5弱の地震に比べると震源はやや南東側でした。

根室半島南東沖は、先日発表された「北海道・三陸沖後発地震注意情報」における、日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震の想定震源域です。今回の地震は規模が小さく、後発地震ではありませんが、活動に注視が必要な領域と言えます。

アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は発生していません。最も大きな地震はカムチャツカ半島沖で発生したマグニチュード5.9です。

今回はギリシャの地震に注目します。日本時間の16日(火)朝に、ギリシャの西のイオニア海を震源とするマグニチュード5.3、深さ13kmと推定する地震が発生しました。

地震の規模がそれほど大きくなかったことや、震源が陸地からやや離れていたため、揺れによる影響は出ていません。地震のメカニズムは北東ー南西方向に圧力軸を持つ逆断層型と解析されています。

今回の震源はアフリカプレートとユーラシアプレートの境界付近で発生しました。地震が多い領域で、最近では2018年にマグニチュード6.8の地震が発生、震源に近いザキントス島では土砂崩れなどが起きています。

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出典・参考
※日本国内の震源･震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。