猛暑で高値傾向が続く!? 特に心配な野菜は!? 10月の野菜予報

煮物など、気温が低くなるにつれて登場してくるメニューに使われる野菜がよいようです。

「レンコンが全体的に安くていいです。価格はここ数年では平年並みですが、長い年月でみれば安いです。夏が早くきて成長したぶん、前倒しで出ているので10月は安いですね。

サツマイモも順調で値段も高くはありません。今の時季のサツマイモは煮物やサツマイモご飯にいいですね。あまり甘過ぎず、野菜っぽい味わいを楽しめます。

サトイモも平年並みです。他の多くの野菜が軒並み高値傾向なので、平年並みでも安く感じるほどでしょう。カボチャも今よりは2割ほど上がりそうですが、まあまあよいといえるでしょう」(秋葉社長)

この夏、話題となった猛暑や水不足の影響はまだ残っているようです。

「タマネギは10月も高く、小玉が多いです。収穫シーズンである9〜10月は、本来なら1年で一番安いとき。しかし、今年は北海道が異常な高温でやられて、本当にひどい状況です。北海道は生産量が格段に多いので影響も大きいです。

ジャガイモも、同じく北海道の高温の影響で小玉傾向にあります。今、価格や流通量にそれほど大きな変化がないのは、収穫したものをどんどん出荷しているからです。畑で土のなかの温度が高くなっているため、収穫した時点で芽の心配などギリギリの状態なのです。そのため貯蔵に回さず出荷しているので、今のところ2割高めぐらいの値段に落ち着いています。

ダイコンは10月も高いですね。今の主な産地が東北ですが、高温や雨不足の影響で非常に悪い状態でした。そこへ関東で暑さのために種まきが遅れ、端境期(はざかいき)ができてしまっているのです。10月後半から茨城など関東産が出てくればよくなってくるでしょう。

天然のマツタケがよくないです。高温や雨不足など、キノコが生育する条件が整っていなかったですね」(秋葉社長)

今まで比較的よかった野菜にも変化があるようです。

「キャベツがそろそろ終わるかもしれません。今の主産地の嬬恋(つまごい／群馬県)もだいぶ冷え込んできているので、流通量が減って10月いっぱいもつかどうか。次が三浦(神奈川県)や銚子(千葉県)などですが、産地リレーがうまくいくかどうかですね。

ニンジンも、今は北海道産が出回っていて、ほぼ平年並みです。極端に高くはありませんが、この後が端境期になるかどうか心配です。千葉や茨城、埼玉など関東で、暑さの影響で秋ニンジンの種まきが遅れたため、それがどれくらい影響するかです。

9月に調子が悪かった葉物野菜のなかでは、がんばっていたコマツナが最近上がってきています。端境期ができてしまっていて、10月はあまりよくありません。

ホウレンソウも高温の影響があり、回復するのが11月になりそうです。種まきから収穫までだいたい45日かかるのですが、産地で気温が落ち着いてきたのが9月半ばくらいからです」(秋葉社長)

秋葉社長は「大きな台風などなければ、10月後半には野菜全般としては少し落ち着いてきそう」といいます。やはり秋には秋らしい野菜が順調に育つことを願うばかりです。
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取材協力
スーパーマーケット「アキダイ」(本社・東京都練馬区)