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2011年01月27日
九州北部でも空振とどく◆空振リポート
深夜から「窓がガタガタする」というウェザーリポートが急増。宮崎や鹿児島に限らず、新燃岳から離れた九州北部からも報告が相次ぎました。これは「空振(くうしん)」噴火の衝撃が大気を伝って届いたものです。
綺麗に「外聴域」が現れています。外聴域は、爆発に伴い火口から上に出た音波が、上空の大気に跳ね返されて遠くまで届く現象で、70年前の浅間山の噴火では頻繁に観測された例があります。(関東では爆発音が聞こえたがその途中のエリアでは聞こえなかったとのこと。)外聴域が発生するのは上空の大気の温度条件などが絡んでいます。
◆これまでで大きな噴火
27日15時41分にはこれまでで最も大きな噴火発生。高千穂河原や御池など国道や居住地周辺でも小さな噴石が飛散しました。写真は鹿児島県霧島市牧園町高千穂よりウェザーリポーターのミキチオさんのリポート。24時間気象番組「SOLiVE24」にも電話出演していただきました。風上であるため、火山灰の影響は少ないとのことでしたが、間近で弾道を描いて落ちる噴石が目視できるとのコメントを頂きました。
◆雨降る前に火山灰の片づけ
天気は下り坂に向かっていて、28日夜には雨の予想。火山灰は雨を吸水しやすく、市街地では排水溝まわりにこびりついて冠水するおそれもあるため、雨が降る前に排水溝周りの火山灰の除去が必要です。宮崎と鹿児島の方にむけて号外メールを送信しました。◆警戒事項◆
新燃岳は噴火警戒レベル3のままです。
【1】新燃岳から約2km以内では噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石等に警戒が必要です。
【2】風下側では降灰や風の影響を受ける小さな噴石(火山レキ)に注意が必要です。
【3】雨の日は泥流や土石流に注意が必要です。