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2011年01月28日
噴火後、初めての雨◆雨降って灰固まる新燃岳は小規模な噴火が続き、噴煙は南東へ。山は雲に覆われ、午後には雨が降り出しました。写真は宮崎県小林市のウェザーリポーターはれルンx2♪ さんからのリポート。灰混じりの雨が降り、車のフロントガラスはベトベトになっている様子がわかります。街中も雨でスッキリ洗われることを期待する声が多くありましたが、火山灰で覆われた道路はベトベトにこびりついている状況です。桜島の噴火で慣れている鹿児島県の方からは、雨の前に火山灰を掃除しておくといいとのこと。除去した火山灰をゴミとして出す場合は自治体に確認してください。
◆新燃岳の状況
気象庁によると、26日7時17分過ぎに発生した火山性微動は16時現在も継続。28日午前中の東京大学地震研究所による上空からの観測によると、火口内では火口湖が消失し、東西に火口列が並んでおり、中央付近の火口の1つに直径数10m程度の溶岩が出現しているとのことです。また、火口の南西側に小規模な火砕流が約500~600m流下した跡が確認されました。
現在の霧島はレベル3(入山規制)になっており、周囲に降灰を続けています。28日14時に国土地理院から霧島の地殻変動について情報が発表されました。それによると、噴火前まで山体が膨張していたのが、噴火後から山体は収縮している可能性があるとあります。溜まっていたものが噴出されて、再び溜まる膨張の傾向はないようです。
この状況は1959年(昭和34年)2月の噴火に似ています。当時の噴火は小規模爆発から始まり、数日後に空振を伴う噴火になり、その後数日にわたって噴火を繰り返したのち、次第に終息しました。噴火による噴石は1~2kmに飛散して火砕流の明確な記録はありませんでした。(※現在のところ、同じような経過をたどっていますが、このまま終息するかは判断できません。)
今後の影響は、引き続き、降灰と雨による泥流に対する対策を取り続ける必要があります。火山活動は今のところ顕著な変化を示す情報が見られないことから、同規模の噴火をしばらく続ける見込みです。
◆今夜~明日の火山灰予想
雨は今夜中には止みますが、今夜そして明日も火山灰は東~南東方向へ。また、明日は晴れて風が強いので、灰が遠くまで広がる可能性があります。マスク対策必須です。
◆警戒事項◆
新燃岳は噴火警戒レベル3のままです。
【1】新燃岳から約2km以内では噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石等に警戒が必要です。
【2】風下側では降灰や風の影響を受ける小さな噴石(火山レキ)に注意が必要です。
【3】雨の日は泥流や土石流に注意が必要です。