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2011年01月26日
52年ぶりの爆発的噴火◆新燃岳噴火
新燃岳では、1月26日7時31分にごく小規模な噴火が発生。14時49分頃から火山性微動の振幅が大きくなり、15時30分頃から灰白色の噴煙が上がりました。写真は鹿児島県霧島市のウェザーリポーター3匹のこぶたさんが撮影。
◆レーダーで噴煙を確認
15時30分頃、ウェザーニュースの小型レーダー「WITHレーダー」では、噴煙をとらえることに成功しました。レーダー画像を見る限り、噴煙は海面上6000m以上に達していることがわかりました。その後、噴煙は南東方向へ拡大し、宮崎県都城市の上空を通過、太平洋上へさらに進みました。火口周辺では「火山雷」と見られる雷も発生しました。
◆ウェザーリポーターさんからの降灰報告
宮崎県都城市をはじめ、宮崎県南部や鹿児島県の大隅半島の一部で、降灰を確認。ウェザーリポーターはれルンx2♪さんの報告によると、宮崎県高原町御池では直径2~3cmもの火山レキを確認しました。火口から約7~8㎞の地点でこの大きさは、過去数年の噴火の中では規模が大きい噴火であることがわかりました。
深夜になっても宮崎や鹿児島からの降灰リポートは続々と届き、その数は100通を超えました。ウェザーリポーターの皆さんからリポートのうち、降灰のあった地域をプロット↓。新燃岳からみて南東方向に火山灰が降ったことがわかります。◆警戒事項◆
新燃岳は噴火警戒レベル2から3に引き上げられました。
【1】新燃岳から約2km以内では噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石等に警戒が必要です。
【2】風下側では降灰や風の影響を受ける小さな噴石(火山レキ)に注意が必要です。
【3】雨の日は泥流や土石流に注意が必要です。
[参考]新燃岳の過去の噴火
1716年3月11日噴火
泥流発生
1716年11月9日大噴火
周囲約15㎞の地域内の数か所から噴火。死者5名、負傷者31名、神社仏閣焼失、焼失家屋など600軒。山林・田畑・牛馬に被害。
1717年2月7日~13日噴火
降下火山灰広範囲。火砕流の発生を伴う大規模な噴火があり、死者1名、負傷者30名、家屋の被害134棟。田畑・牛馬に被害。
1717年9月19日大噴火 = レベル5はこの規模
降下火山灰広範囲。享保噴火の際に火砕流に包まれ炭化した樹木が山中に残されている。
1771年~1772年噴火
水蒸気爆発に始まり、溶岩の流出、火砕流の流下、火山灰の噴出などがあった。
1822年1月12日噴火
水蒸気爆発を伴って噴火した。南方を流れる天降川で泥流が発生。8合目付近に新しい火口が形成され、軽石や火砕流の噴出を伴う噴火が繰り返された。
1959年2月13日噴火 = レベル3はこの規模
小規模な爆発があった。2月17日14時50分に空振を伴って噴火が始まり、黒色の噴煙が上空4000mに達した。その後、数日間にわたって噴火を繰り返した後、次第に終息していった。噴出物総量は数十万トンにのぼり、周辺の農作物など大きな被害を与えた。
1991年11月13日噴火
山の直下で地震が急増し26日までに小さな揺れが多発した。1991年12月から翌年2月にかけて火山灰の噴出を伴う小規模な噴火が発生。このため1991年11月26日~2004年1月30日まで登山禁止の措置がとられた。
2008年8月22日再び噴火
2009年
山頂火口湖の色がエメラルドグリーンから茶色に変色。変色した山頂火口湖は7月に再び元のエメラルドグリーンに戻ったことが確認された。
2010年
3月30日、4月17日にごく小規模な噴火。5月6日火山性地震多発。5月27日に小規模噴火。高千穂河原で降灰を確認。