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ソメイヨシノの樹齢を見分けるコツは“花の付き方”　開花時期に差も

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2025/03/26 05:00 ウェザーニュース

日本の桜の代名詞と言ってもいい存在となったソメイヨシノ。なぜこんなにもソメイヨシノが日本中に植えられたのかを探ると、成長のスピードが早いことが要因のひとつと考えられます。

成長スピードの鈍化が見頃時期に影響

他の桜に比べて成長スピードが早いソメイヨシノは、お花見の名所を作るのにうってつけの品種です。ただ、成長スピードが早いといえども、ある樹齢に達すると成長は鈍化します。

植えられた場所の条件によって違いはありますが、おおよそ樹齢30年〜40年で枝や幹の成長がゆっくりになります。それでも生き続けますが、その様子は人にたとえると青年期から壮年期、老齢期へと変化していきます。なお、ソメイヨシノは寿命が60年とも70年ともいわれますが、動物のようにおおよその寿命があるわけではありません。

樹齢が50年を超えてくると老木の域に入り、花の咲く時期が若い頃に比べてわずかに早くなる傾向があります。その理由は、若い木は枝葉の成長にエネルギーを注ぐ割合が高く花は二の次になる一方、老いた木になるとつぼみの生長にあてられるエネルギーの割合が高くなるためといわれます。そのため、桜の開花予想をするうえでは、木の年齢を知ることも考慮しないといけません。

樹齢は「花の密集の具合」で判断

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ソメイヨシノの樹齢は、ベテランの樹木医でも見た目で判断するのは難しいといわれます。おおまかに「若年期」「中年期」「老木期」を見分ける方法を、日本花の会の和田博幸さんに伺いました。

「若いうちは木のてっぺんの方の枝が斜め上方向に伸び、その長さは30cm以上伸びます。

植栽地の条件にもよりますが、樹齢が30年～40年くらいまではこの状態でいられますが、それ以降は枝の伸びが少なくなり、枝はピンと伸びずに、伸びても1年で5cm〜10cm程度です。

枝先が伸びるということは、若い木では花一輪一輪の間隔が広く（長く）なり、木の全体でまんべんなく咲いたように見えます。

老木になって枝先が伸びなくなれば、枝ごとの一輪一輪の間隔が狭くなるため、花は枝ごとにかたまって、木全体ではポンポンと咲くように見えます。

この間隔を目安に樹齢を推し量ってみましょう」（和田さん）

若年期のソメイヨシノの特徴

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・すうっと伸びた枝の数が多く、その長さは30cm以上のものが多い
・花一輪一輪の間隔は5cm程度ある。5cm〜10cmくらい
・幹の樹皮は灰色っぽく、ツルっとし、横方向に縞模様が見える
・木の幹が細く、余裕で抱きかかえられる

中年期のソメイヨシノの特徴

・すうっと伸びた枝数が少なく、その長さは30cmより短いものが多い
・花一輪一輪のの間隔はややある。3cm〜5cmくらい
・幹周りが太いが、抱きかかえることはできる
・幹の樹皮は黒っぽくくすんだ灰色でゴツゴツしていて、出っ張っているところは縦に肌色の筋が入る

老木期のソメイヨシノの特徴

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・すうっと伸びた枝数がほとんどなく、その長さは5cm～10cmのものが多い
・花一輪一輪の間隔が狭く、1cmくらい
・幹周りが太く、抱きかかえられない
・黒っぽくゴツゴツしている

ソメイヨシノは成長が早いゆえに管理の難しい桜でもあります。少しでも長く楽しめるように、見守っていきたいですね。

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写真提供：日本花の会　和田博幸