陸地も海も記録的な暖かさ
2024年の世界の気温は175年間の観測記録の中で最も暖かい年になりました。前年の2023年を0.1℃ほど上回り、2年連続で過去最高を更新しています。
陸域は世界のほとんどの所で基準値を上回り、低くなったのはアイスランド周辺、南極の一部から南アメリカの南端などごく僅かな地域に限られました。
また、海に蓄えられた熱を示す海洋熱含有量も過去最高です。こちらは8年続けての記録更新で、過去20年間の海洋温暖化の速度は、1960〜2005年に比べると2倍以上に達しました。
陸域は世界のほとんどの所で基準値を上回り、低くなったのはアイスランド周辺、南極の一部から南アメリカの南端などごく僅かな地域に限られました。
また、海に蓄えられた熱を示す海洋熱含有量も過去最高です。こちらは8年続けての記録更新で、過去20年間の海洋温暖化の速度は、1960〜2005年に比べると2倍以上に達しました。
高温の意外な要因

記録的な高温となった要因の最も大きなものは地球温暖化だけではないと報告書ではまとめられています。
研究者による分析では、2022年までの温暖化のトレンドと比べ2023年は+0.18℃、2024年は+0.26℃の上昇があったとみられます。その要因として挙げられているのが、太陽の活動、船舶燃料の規制、火山噴火などです。
IMO・国際海事機関は2020年から、大気汚染防止の対策として船舶燃料の硫黄分の上限を厳しく規制しました。この規制に伴い硫黄酸化物などのエアロゾルが減少し、それによる冷却効果が弱まった可能性が指摘されています。現時点では推定の域は出ないものの、環境改善の施策が温暖化に寄与していることは大変皮肉な結果です。
研究者による分析では、2022年までの温暖化のトレンドと比べ2023年は+0.18℃、2024年は+0.26℃の上昇があったとみられます。その要因として挙げられているのが、太陽の活動、船舶燃料の規制、火山噴火などです。
IMO・国際海事機関は2020年から、大気汚染防止の対策として船舶燃料の硫黄分の上限を厳しく規制しました。この規制に伴い硫黄酸化物などのエアロゾルが減少し、それによる冷却効果が弱まった可能性が指摘されています。現時点では推定の域は出ないものの、環境改善の施策が温暖化に寄与していることは大変皮肉な結果です。
今年も気温の高い傾向が継続
2025年は1月が過去最高、2月が過去3番目と世界的な高温傾向が継続しています。今年はエルニーニョ/ラニーニャ現象の発生可能性が低い見通しで、ここ2年ほどの高温になる確率は低くなっています。それでも温暖化の進行により気温の高い傾向は続く見込みです。
温暖化の影響は私たちの生活にも大きな変化をもたらす可能性があります。ウェザーニュースでは、気象情報会社の立場から地球温暖化対策に取り組むとともに、さまざまな情報をわかりやすく解説し、みなさんと一緒に地球の未来を考えていきます。まずは気候変動について知るところから、一緒に取り組んでいきましょう。
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