花粉シーズンに役立つ　コインランドリーを有効活用する“裏ワザ”5選

家庭用の乾燥機と何が違う？

家庭用の乾燥機とコインランドリーの乾燥機の違いはどのような点になりますか。

「コインランドリーの乾燥機の特長は、まず『家庭用の乾燥機より短い時間で乾燥仕上げが可能なこと』です。

その理由は一般的な家庭用乾燥機の熱源が電気なのに対し、コインランドリーの乾燥機は熱源にガスを用いているからです。その熱量は家庭用の約3～5倍に達し、乾燥にかかる時間が短くなります。

コインランドリーの乾燥機は、容量が家庭用より大きいことも特長です。最大25kgほど、最小でも10kgほどと市販されている家庭用最大の製品（約12kg）に匹敵する容量ですので、一度に大量の衣類や毛布、布団などの大きな洗濯物に対応できるというメリットもあります」（鈴木代表）

コインランドリーの乾燥機が、速く大量の洗濯物を乾燥させることができるのは、なぜなのでしょうか。

「ドラム型の機器を回転させて高い温度の風を当て続けることができるからです。ドラムが回転することで高温の風が洗濯物全体にむらなく当たることで、乾燥時間が短縮されます。

また、コインランドリーの乾燥機は家庭用よりも容量が大きいのでむらなく乾燥が行われ、ふんわりと仕上がります。

さらに、除菌と滅菌にも役立ちます。イヤな臭いやダニ発生の原因となる菌が死滅する温度は60～65℃とされています。これに対してコインランドリーのガス衣類乾燥機の温風は、約70℃に設定されているからです。

天候と使用時間に影響されないというメリットもあります。

雨の日でももちろん利用は可能ですし、おおむね早朝から23時頃まで、若い世代が多い地域などでは24時間営業の無人店舗もありますから、“洗濯機や乾燥機を動かすのは近所迷惑かな”とか“通勤・通学の関係でいましかできない”といった時間帯でも、洗濯・乾燥が可能です」（鈴木代表）

コインランドリーを有効活用する“裏ワザ”

コインランドリーの乾燥機を効率よく利用できる“裏ワザ”には、どのようなものがありますか。

「意外かもしれませんが、『他の利用客が使った直後の乾燥機を選ぶ』ことです。使用直後の乾燥機は余熱を保ち、すでにある程度温まった状態になっています。そのため、乾燥も早まり時間短縮ができるのです。

コインランドリーの乾燥機は使用終了時点で清潔な状態に戻されていますから、衛生面での不安もありません。

また、適量を超えないよう容量に余裕をもたせることを心がけて、できるだけ容量の大きな乾燥機を選ぶようにしてください。

ほとんどの乾燥機内には適切な容量を示すラインが記されているので、それを超えない量までに抑えること。乾燥機の容量の3分の1程度までを目安としてください。

他の利用客がいなかったり、洗濯物が極めて多かったりする場合は、複数の乾燥機を使って、少量ずつ同時に乾燥機を作動させることができれば時間短縮にもなります」（鈴木代表）

コインランドリーでは洗濯物を入れたら乾燥を待つだけというイメージですが、ひと手間で効果のある“コツ”のようなものはありますか。

「布団やこたつ布団など大きな洗濯物は、乾燥途中で一度取り出して裏返し、両面に均等に温風を当てるようにしてください。乾燥むらを抑え、時間短縮にもつながります。

ただし、この“裏ワザ”の効果は布団の素材や大きさ、厚みによって違いがあります。布団専用の乾燥機が設置されていたら、そちらを使うことをお勧めします。

羽毛布団の場合は仕上がりに偏りがでやすいので、裏返すと同時に羽毛の偏りをならし整えておくといいでしょう。

また、羽毛には鳥類特有の皮脂が含まれており、水分を弾く力があります。羽毛布団を水洗いし過ぎるとこれが失われて保温性が落ちる場合もあるので、注意が必要です。水洗いの可否や乾燥温度の制限について、タグに記載された洗濯表示を確認してからコインランドリーを活用してください。

コインランドリーに洗濯物を持ち込む際に、『ピーク時を避ける』ことも考慮しておきましょう。大容量の機器が使用中だったり、複数台の利用は当然控えるべきだったりするからです。

混雑しがちな時間帯として、7～10時、15時前後、通勤・通学からの帰宅者が増える19時過ぎが挙げられます」（鈴木代表）

毛織物や絹製品、革製品はNG

コインランドリー乾燥機利用時の注意点や、かけられない洗濯物についても教えてください。

「現在、コインランドリーは無人店舗を主流に3万軒近くに増えたといわれ、災害の際には重要なインフラにもなっています。とくに乾燥機の効果的な利用法を知っておくのは大切なことだと思います。

注意点としては、石油から精製した合成洗剤より天然洗剤を使うことをお勧めします。乾燥機の料金も店舗によって、100円あたり7分間だったり10分間だったりと差がありますので、事前に確認してください。

最近の機種には低温乾燥機能がありますから、“熱に弱い素材はNG”と意識しなくても大丈夫ですが、必ず事前に洗濯表示を確認してください。

一般的にかけられない洗濯物としては、毛織物のセーター類や絹製のスーツ、コート類などです。革製のジャケット類に刺繍やプリントが施された衣類、和服や和装小物なども注意が必要です。

特に高価な製品はクリーニング専門店に料金などを相談のうえ、洗濯段階から依頼してください」（鈴木代表）

いよいよ訪れた花粉の大量飛散シーズン。花粉症の予防にも大きくつながるコインランドリー乾燥機を、効果的に活用してみてはいかがでしょうか。
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