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週刊地震情報 2025.2.16
東北太平洋側で立て続けに最大震度3の地震

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2025/02/16 09:58 ウェザーニュース

この1週間に国内で観測された有感地震の回数は、前週とほぼ同じ水準です。東北の太平洋側から東日本にかけて地震が目立ちました。震度3以上の地震は2回発生しています。(2月10日〜16日10時の集計)

国内:12日深夜と13日早朝に東北で最大震度3

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岩手県沖と宮城県沖の地震
12日(水)23時37分頃、岩手県沖を震源とするマグニチュード4.7、深さ65kmと推定される地震が発生しました。この地震で岩手県宮古市、大船渡市、釜石市、花巻市、一関市、宮城県気仙沼市などで最大震度3を観測しています。

地震のメカニズムは東西方向に圧力軸を持つ逆断層型で、横ずれ成分を含んでいます。

また、13日(木)6時04分頃には宮城県沖を震源とするマグニチュード4.9、深さ52kmと推定される地震が発生しました。この地震で宮城県仙台市宮城野区、気仙沼市、登米市、大崎市、石巻市、岩手県大船渡市、北上市、一関市などで最大震度3を観測しています。

地震のメカニズムは北西ー南東方向に圧力軸を持つ逆断層型です。

いずれの地震も太平洋プレートが陸のプレートの下に沈み込むプレート境界に近い領域で発生しました。2011年の東日本大震災を引き起こした超巨大地震以降、活動の活発な状態が続いている領域です。

ただ、海域を震源とする地震で震度5弱以上の揺れになったのは2022年3月の岩手県沖の地震(マグニチュード5.6)が最後となっています。いつ大きな地震がきてもおかしくないエリアですので、今一度、地震対策の確認を行っておくと良さそうです。

世界:アフリカ・エチオピアでM6.0

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世界のM4.5以上の地震(USGSホームページ引用/ウェザーニュース加工)
アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は1回発生しています。最も大きな地震はアフリカで発生したマグニチュード6.0です。

日本時間の15日(土)早朝、アフリカのエチオピアを震源とするマグニチュード6.0、深さ10kmと推定される地震が発生しました。

震源が浅い地震だったため、震央周辺では改正メルカリ震度階級でVIIの強い揺れがあったとみられます。厳密な比較はできないものの、日本の気象庁震度階級に換算すると震度5弱程度に相当する揺れです。大きな都市の少ない地域だったこともあり、大きな被害に関しては伝えられていません。

エチオピアはあまり大きな地震はなく、マグニチュード6以上の地震が国内で発生したのは1989年以来です。ただ、大地溝帯が国を縦断しているため、それよりも小さな規模の地震はしばしば発生します。1月には今回の震源近くでマグニチュード5.7を筆頭に地震活動が活発になりました。

世界:ギリシャ・エーゲ海の地震活動は継続

ギリシャのサントリーニ島近海の活発な地震活動は依然として続いています。マグニチュード5以上の地震は日本時間の12日(水)の夕方を最後に起きていないものの、マグニチュード4前後の地震は多い状況です。

また、震源域が南西に拡大し、サントリーニ島に近い所を震源とする地震も起きていて、地震活動の監視が続けられています。

出典・参考
※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。