ウェザーニュースアプリからのたくさんのご応募
ありがとうございました。
約4万通の応募の中から選ばれた
入賞作品を発表します。
桜の花群とハロの組み合わせだけでも素晴らしいのに、飛び立つ旅客機をハロの中心部に写し込んだ画面構成が見事です。そして、下方にカメラを構える人々を点景として取り込んだスケール感が作品に奥行きを与えています。ともすれば情報量が多くて散漫になりがちな要素を、詰め込みつつも上手くまとめた手腕を評価したいと思います。自然と人工とが生み出した束の間の景観美、それを瞬時に写した作者の表現力は一流です。私事ですが半世紀以上前にこの場所を訪れて離陸する旅客機を写した青春時代を懐かしく思い出しています。
【北日本】
作者がおっしゃるように奇跡の絶景ですね。その数分間（おそらく）の光景に出会えたのは、単なる偶然ではなく、作者の努力の賜物なのでしょう。奇をてらわない画面構成と、爽やかな色調、さらりとした表現にとても好感を持ちました。目にしたままのシンプルな構図ですが、逆に桜のある風景と虹とのコラボレーションの偶然美を素直に写し撮ることになりました。作者のその時の清々しい心は、この虹の架け橋を小走りで駆け抜けて行ったことでしょう。この作品を見る人たちにも、同じ感動を与えてくれたことにありがとうと言いたい。まれな光景に出会えたのは、滅多にない幸運ですが、その瞬間を写し撮る・記録するという姿勢があってこそのことです。
【関東】
なんとも愛らしくて、思わず手を伸ばしてリス君を撫でたくなります。満開の桜花に囲まれて花弁を食べる？ 野生の姿が見事にとらえられていて心惹かれます。画面全体の色合いがパステル調なのが、いかにもメルヘンチックで、作者のリス君への優しい目線がこの雰囲気を作り上げているのだと感じます。しばし微笑ましい姿に見惚れてしまいました。見るものの心を癒してくれる秀作です。これからも我々の目を楽しませてくれる作品を期待しています。
【北陸・信越】
この地方では、桜と雪が合奏する風景が毎年見られるのでしょうか。季節違いの不思議な光景にただ驚くばかりです。桜が積雪の寒さを凌ぎながら生きている愛おしい姿が、見る者の心を打ちます。寒さにちぢこまりつつも頑張って花を咲かせている桜の生命力に拍手を送りたい。画面の下半分は白い雪、上部に蒼空、背景は枯木林という構図は、色彩のシンプルさとともに功を奏しています。作者の力量は只者ではありませんね。力が入り込みすぎない表現だからこそ、作品を見る者の心が感情移入できるのです。
【東海・山梨】
作者が述べているように、雪化粧した富士山と満開の桜との合唱美が、すこぶる大胆な構図でまとめられています。加えて、こんこんと流れる潤井川（うるいがわ）を下方に取り入れ、上部の雲ひとつない青空、それぞれを三角形に整えた構成力は上手い。日本人の心を打つ平和な風景を表現した、非の打ち所のない優等生作品です。完成した王道写真の美しさを前にして、なにも言うことはありません。これからも王道を追求して撮り続けてください。
【近畿】
遊歩道の両側に咲く満開を過ぎた桜が、花散らしの強風に一斉に花弁を舞い散らした瞬間を見逃さず、素早く写し撮った力量に拍手です。花嵐は、待っていてもなかなか出会えるものではありません。しかも、その数秒、長くても十数秒の間に構図を決めてシャッターを切るのは至難の業です。画面の大半を桜花群で占め、左方に朱色の灯籠を並ばせた、構図のバランスも完璧です。そして桜見物の人々、さらに左手前に女性の上半身を大きく残して奥行き感を強調したことが秀逸です。思わず息を呑むような緊張感が漂ってきます。ストーリーを感じさせる見応えのある作品を楽しませていただきました。
【中四国】
画面手前に満開の桜群、中央になだらかな山嶺、そして遠くに山の連なりがバランス良く構成され、広々としたスケール感のある高原の風景がとらえられています。春霞の朝焼け空に昇る太陽が、山の端から顔を出し始める、この素晴らしい光景に、作者が単にタイミング良く出会えたのではないでしょう。常日頃から現場に出かける精進があってこそだと推察いたします。静かに時が流れるマジックアワー のひととき、日本はなんと美しい国なのかと再認識させてくれました。これからも、日本の風景美を私たちに伝えてください。
【九州沖縄】
画面構成の素晴らしさが、見る者の目を釘付けにさせてくれます。上方手前に桜の花を半ボケで大きめに配置、下方部には桜樹をサブの主役として登場させ、緑の田畑の中に立つ「夢一夜城」を主役とする心憎い構図です。そして背景に深緑の林、はるか遠山の青色と、スケール豊かな表現力は素晴らしい。なんといってもその画面の中に、「夢一夜城」が白金色に浮かび上がって、申し分のない仕上がりになっています。桜の咲く頃に、この地を訪ねたくなりました。とても印象に残る魅力的な作品です。