<動画>気象衛星ひまわり9号から見た台風2号 台風の目がはっきり
2024/08/17 09:04 ウェザーニュース
※ページ内で動画が再生が出来ない場合は、ウェザーニュースのアプリやWebサイトの「お天気ニュースCh.」からご覧ください。5月27日(土)現在、非常に強い台風2号(マーワー)はフィリピンの東を足早に西に進んでいます。一時は中心気圧905hPaの猛烈な勢力に発達しましたが、現在は非常に強い勢力となっています。
この先も週明けにかけて非常に強い勢力を維持したまま沖縄の南へ進む予想で、週末のうちから高波や強風の影響が出はじめる見込みです。
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依然、台風の目がくっきり
台風2号はグアムの南東で一時台風の目が出現し、グアム付近を通過時に一時的に勢力を落としたものの、再び発達して猛烈な勢力になりました。最盛期の中心気圧は905hPa、最大風速は60m/sに達していました。
その後、海洋の熱容量の減少や乾燥した空気の影響で若干勢力を落としていますが、衛星画像では依然として明瞭な台風の目が確認でき、まだ勢力が強い状況が伺えます。
週明けにかけては海面水温が28℃程度以上の海域を進むため、このまま非常に強い勢力を保つ予想となっています。台風の接近に伴い、沖縄では今週末のうちから波が次第に高まり、強風の影響も出はじめる見通しです。
その後、沖縄付近からは海面水温が26℃以下の海域に進むため、非常に強い勢力は維持できなくなることが予想されます。進路を特定することがまだ難しい状況ですが、北上する場合には次第に勢力を落とし、温帯低気圧の性質に変化が始まる可能性が高いといえそうです。
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沖縄は接近前から強風や高波に注意
波の予想 29日(月)3時
台風2号は海面水温の高い海域を進むことや上空の風の流れが台風の発達に適している環境であるため、週末にかけては猛烈な勢力を維持する見込みです。
週明け29日(月)頃にかけては西寄りに進む見通しで、その後は動きが遅くなり南西諸島では台風の影響が長引くおそれがあります。
台風の勢力がかなり強いため、接近前の今週末から沖縄や奄美の海上では波が高まるおそれがあり、週明け以降は沖縄本島や先島諸島では大しけとなる予想です。
また、台風が近づくにつれ風も強まり、段々と荒れた天気となるおそれがあります。
沖縄ではすでに海開きが行われ海水浴が可能なシーズンになっていますが、今週末は海でのレジャーは控えるようにしてください。
世界の気象機関の予測
この図の細い線1本1本は世界各国の気象機関が計算した進路のシミュレーション結果をあらわします。アンサンブル予報という手法の過程で得られるもの(メンバー)で、想定される進路にはかなりの幅があるということをイメージするために掲載しています。
これらのメンバーを比較すると、沖縄の南に進む所までは予測の誤差がほとんどない状態で予報の正確性が高いといえますが、その後は一気に誤差が拡大していることがわかります。高気圧の勢力や上空の気圧の谷の動きによって、西へ進むか東へ転向するかなどが変わってくる見通しです。
日が近づくにつれて誤差は縮小し予測が定まってくる見込みですので、今後も随時新しい情報を入手するようにしてください。
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予報円の大きさは「強さ」や「大きさ」とは関係ない
今回の台風では進路図に破線の円で示された「予報円」が大変大きいことが特徴です。5日先にかけて、気象庁の台風予報の中では5段階の最大の大きさ(Cランク)となっています。
この予報円の大きさは、台風の強さや大きさを示しているのではなく、進路の不確実さの度合いを表しています。
気象庁の現在の定義では、予報円は台風の中心が70%の確率で入ると予想される範囲を示していますので、この円が小さいと予報の信頼度が高い、この円が大きいと予報の信頼度が低いと読み取ることが出来ます。
台風情報を正確に理解して、適切な防災行動・避難行動をとれるようにしましょう。
台風の暴風域に入る確率
120時間以内に台風の暴風域に入る確率は以下の通りです。(気象庁)
奄美地方 3 %
沖縄本島地方 10 %
本島北部・中南部(慶良間・粟国諸島除く) 8 %
慶良間・粟国諸島 9 %
久米島 10 %
大東島地方 1 %
宮古島地方 30 %
八重山地方 36 %
石垣島地方 36 %
与那国島地方 24 %
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台風の発生が増え始める時期
今年は4月に台風1号が発生していて、台風の発生はおよそ1か月ぶりとなりました。
5月の台風発生数の平年値は1.0個で、12月と同じくらいの水準です。発生数ピークの8月に向けて台風の発生が増え始める時期ですので、早めに台風対策を整えておくと良さそうです。
台風の名前
台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。
台風2号の名前「マーワー(Mawar)」はマレーシアが提案した名称で、マレー語の「ばら」を意味する語からとられています。