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【インタビュー】そもそも雲とは何?

「雲の見方」を雲研究者に聞いてみた。 Vol.4

2017/11/13 11:21 ウェザーニュース

いつも空にあり、さまざまな表情で私たちを魅了する雲。一方で、豪雨や大雪、竜巻といった災害をもたらすことも。

そんな「雲」の研究を続けている荒木健太郎さんにお話を伺い、知られざる雲の科学と謎に迫りました!(全4回)

雲の研究者って?
実はゲリラではない!
秋から冬の「危険な雲」
・そもそも雲とは何?(本記事)

そもそも雲とは何?

雲って何からできているのですか?

無数の小さな水滴や氷の結晶の集合体が大気中に浮かんで見えているのが雲です。簡単に言うと「水と氷のツブツブ」です。雲を構成している水のツブツブは雲粒(うんりゅう)、氷のツブツブは氷晶(ひょうしょう)と言い、二つを合わせて雲粒子と呼んでいます。無数の雲粒子が集まったものが雲なのです。

ちなみに雲粒の大きさは、半径0.001mmから0.01mmのものが多いとされています。私たちの髪の毛の太さが半径約0.05mmと言われているので、「雲粒は、髪の毛の太さの約5分の1」というとサイズ感がイメージできるでしょうか。
雲のなかに入った状態は、地上でも再現できます。それが「霧」です。ただし、霧は温度が高く、雲は温度が低い。たとえば、積乱雲の雲頂付近は真夏でも約マイナス60℃と言われています。

冬季の厳寒の山頂付近で霧のなかにいるようなもので、体温は奪われ、体力がなくなっていきます。どう考えても、雲のなかは居心地のいいはずはありませんね。
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荒木健太郎(あらき けんたろう)

1984年生まれ。気象庁気象研究所予報研究部研究官。雲研究者。2008年、気象大学校を卒業後、地方気象台で予報、観測業務に従事した後、現職に至る。専門は竜巻や局地豪雨、豪雪などの顕著な大気現象とそれらの原因となる雲の物理学。雲の実験、観測、予測の研究を進め、防災、減災に貢献することを目指す。

参考資料など

月刊SORA 11月号
https://weathernews.jp/soramagazine/201711/08/
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