花粉飛散数、東北南部~関東甲信にかけて例年の3倍
2013年春の花粉飛散量は、全国的に見ると2012年のシーズンより多くなりました。例年(過去8年平均)と比較しても多い飛散量となり、東北南部から関東・甲信地方にかけては例年の3倍以上の飛散量となった県がありました。要因としては、昨年の夏が晴れて暑くなったため、花粉のもととなる雄花の生育状況が良かったためです。さらに、花粉の飛散量は多い年(表年)、少ない年(裏年)と交互に増減する傾向があり、今年は飛散量が表年に当たりました。このため、全国的に花粉の飛散量が多くなりました。ただ、九州や西日本の太平洋側は昨年の夏に曇や雨の日が多く、花粉の雄花が成長しにくい状況だったため、昨年の春と同じくらい、もしくは少ない飛散量となりました。
また、例年と比べても少ない飛散量となる県がありました。
北海道ではシラカバ花粉が主に飛散しており、今がちょうどピークとなっています。飛散量は昨年の同じ時期と比べるとやや少なく、概ね例年と同じくらいの飛散量となっていますが、今後も大量飛散となる日がある予想となっており、シーズンを通して考えると昨年よりも多い飛散量となる予想です。
花粉シーズンのピークは全国的に早め
2012年から2013年にかけての冬も全国的に寒い日が多くなりましたが、2月はじめには関東地方などで春のような暖かさを感じられる日もあり、飛散開始となりました。その後、2月中旬には西~東日本の各地で飛散開始となり、2012年の冬より1週間程度早い飛散開始となった所が多くなりました。また、過去5年間の平均と比べると、同じくらいの時期に飛散開始となりました。
また、3月になるといっきに寒さが緩み、東北南部~九州にかけての広範囲で、スギ花粉のピークとなりました。特に春一番のように暖かい南風が強く吹いた日も度々あり、花粉の飛散量が多くなりました。さらに、3月上旬には黄砂が飛来したり、関東地方では砂嵐が発生したことにより、花粉症の症状が悪化したという報告が多く届きました。また、スギ花粉のピークは昨年に比べると1週間~10日前後早くなった所が多くなりました。
ヒノキ花粉に関しても、昨年より1週間~10日前後早くピークを迎え、3月下旬~4月上旬にピークを迎えた所が多くなりました。