台風15号が中心気圧950hPaの温帯低気圧に 85km/hで足早に去る
2023/10/14 21:43 ウェザーニュース
10月14日(土)21時、台風15号(ボラヴェン)は日本のはるか東で温帯低気圧に変わりました。
勢力を落としたわけではなく、中心気圧は950hPaという低い気圧を維持していて、北東に85km/hという車や電車のような早さで日本から離れています。
▼温帯低気圧 10月14日(土)21時
中心位置 日本のはるか東
移動 北東 85 km/h
中心気圧 950 hPa
» 最新の台風情報今後はアリューシャンの南を東進して西経域に出て、アラスカの南に進む予想です。小笠原諸島の高波の影響も明日にはおさまる見込みで、その後は日本への影響はありません。
台風が離れても小笠原諸島は高波に注意
台風が遠ざかっても、海上の波はすぐには収まりません。小笠原諸島の近海では明日14日(土)も波の高さが4〜5mほどとしけが続く見込みです。
天気が回復して晴れていても油断をせず、海での作業などは控えるようにしてください。
» レーダー 風モード(ウィンドフロー)
参考 世界各国の気象機関が計算した進路のシミュレーション結果
この図の細い線1本1本は世界各国の気象機関が計算した進路のシミュレーション結果をあらわします。アンサンブル予報という手法の過程で得られるもの(メンバー)で、想定される進路に幅があることをイメージするために掲載しています。
これらのメンバーを比較すると、マリアナ諸島付近を北西に進んだあと、小笠原近海で転向して北東へ進む傾向が概ね揃っていて、進路予測のばらつきが比較的小さいことがわかります。
誤差は小さいとはいえ、わずかなずれで小笠原諸島への影響が大きく変わるため、油断はできません。
台風の暴風域に入る確率
5日先までに台風の暴風域に入る確率がが3%以上の府県予報区は以下の通りです。(気象庁)
奄美地方 24 %
沖縄本島地方
本島北部・中南部 27 %
慶良間・粟国諸島 29 %
久米島 27 %
大東島地方 9 %
宮古島地方 23 %
八重山地方
石垣島地方 18 %
与那国島地方 11 %
10月1つめの台風発生
台風の発生は、9月末に発生して南シナ海を西進中の台風14号(コイヌ)以来で、およそ1週間ぶりです。10月としては1つ目の台風発生です。
10月の台風発生数の平年値は3.4個と夏場に比べると発生数が減る傾向はある一方、9月〜10月は本州方面に接近・上陸する台風の多くなる時期であり油断はできません。
今後も日本列島に影響を及ぼす台風が発生することも考えられるため、台風対策・大雨対策を緩めないようにしてください。
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台風の名前
台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。
台風15号の名前「ボラヴェン(Bolaven)」はラオスが提案した名称で、ラオス南部の高原の名前からとられています。
» レーダー 台風モード