台風11号 次第に離れるも沖縄・先島は引き続き強雨や高波などに注意
2023/09/03 09:54 ウェザーニュース
9月3日(日)9時現在、台風11号(ハイクイ)は非常に強い勢力に発達し、与那国島の南の海上を西に進んでいます。先島諸島の大部分は引き続き風速15m/s以上の強風域に入っている状況です。
▼台風11号 9月3日(日)9時
中心位置 与那国島の南約220km
大きさ階級 //
強さ階級 非常に強い
移動 西 15 km/h
中心気圧 955 hPa
最大風速 45 m/s (中心付近)
最大瞬間風速 60 m/s
今日の午後には台湾に上陸し、その後は中国大陸に進む予想となっています。
» 最新の台風情報
中心が離れても活発な雨雲がかかる可能性
台風は次第に離れていくものの、外側を取り巻くアウターバンドと呼ばれる活発な雨雲が通過するタイミングでは、一時的に雨の強まることがあります。依然として瞬間的には20m/s前後の風が吹いていますので、横殴りの雨に注意が必要です。
また、高波の影響は最後まで残ります。先島諸島の近海では今日いっぱい5m以上の高波が予想され、沖縄本島周辺でも2~3mと波の高い状態が続く見通しですので、高波やうねりにも警戒をしてください。
» レーダー 衛星雲画像モード
台風12号 湿った空気が流れ込み関東などは強雨に
台風12号(キロギー)は小笠原近海を北北西に進んでいます。
▼台風12号 9月2日(土)9時
中心位置 小笠原近海
大きさ階級 //
強さ階級 //
移動 北北西 35 km/h
中心気圧 998 hPa
最大風速 20 m/s (中心付近)
最大瞬間風速 30 m/s
台風12号は暴風域を伴わないまま次第に勢力を落とし、4日(月)朝までには日本の南で熱帯低気圧に変わる見通しです。
北上とともに熱帯域の湿った空気を運び込むため、3日(日)〜4日(月)にかけて関東から西の太平洋側では雨雲が発達しやすくなります。特に関東は4日(月)を中心に激しい雨が降り、大雨となるおそれがありますので注意が必要です。
台風の暴風域に入る確率
5日先までに台風11号の暴風域に入る確率が3%以上である府県予報区は以下の通りです。(気象庁)
奄美地方 15 %
沖縄本島地方
本島北部・中南部 40 %
慶良間・粟国諸島 40 %
久米島 38 %
大東島地方 7 %
宮古島地方 18 %
八重山地方
石垣島地方 8 %
与那国島地方 3 %
台風9号は香港やマカオ付近を通過
台風9号(サオラー)は南シナ海を西寄りに進んでいて、香港やマカオ付近を通過しました。荒天のピークは過ぎつつあるものの、影響が残る可能性があるとして、現地当局は警戒を呼びかけています。
▼台風9号 9月2日(土)9時
中心位置 南シナ海
大きさ階級 //
強さ階級 //
移動 西 15 km/h
中心気圧 980 hPa
最大風速 30 m/s (中心付近)
最大瞬間風速 45 m/s
» レーダー風モード(ウィンドフロー)
今年8月 4つ目の台風発生
台風9号・10号の発生で、今年8月は4つの台風が発生したことになります。(※8号は西経域から進んできたハリケーン)
8月の台風発生数の平年値は5.7個で、一年の中でも一番台風の発生が多くなる時期です。今年は平年よりも台風の発生数がやや少ないペースとなっていますが、ウェザーニュースの予想では年内にあと10個以上の台風が発生するとみています。
秋が近づくと本州付近へ影響する台風が増えることが想定されるため、これからの時期に備えて台風対策・大雨対策を整えるようにしてください。
台風の名前
台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。
台風11号の名前「ハイクイ(Haikui/海葵)」は中国が提案した名称で、「イソギンチャク」のことを意味する中国語からとられています。
» レーダー 台風モード