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複数の台風が存在すると進路が複雑になる可能性
“藤原の効果”による動き方

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2023/08/30 14:42 ウェザーニュース

日本周辺では8月下旬になり台風の発生が相次いでいて、台風への発達が予想されている熱帯低気圧も存在しています。

複数の台風が近くに存在すると、おたがいに影響しあって複雑な動きをすることがあり、これは「藤原の効果」と言われています。
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藤原の効果が働きやすい条件は

ただ、複数の台風が同時に存在するからといって、常にこの藤原の効果が働き、台風の進路が毎回複雑になるというわけではありません。

台風の強さや大きさにもよりますが、2つの台風の距離がおおむね1000km以内になると影響しあうことがある、と言われています。

また、台風の進行速度が速い時よりも、台風を流す風が弱くて台風の動きが遅い場合の方が、おたがいの台風が影響しあって藤原の効果が見られることが多いとされています。

では、藤原の効果によっておたがいに起こる複雑な動きには、どのようなパターンがあるのでしょうか。おたがいの台風が影響して生じる動きには、主な例として以下のようなものがあります。

複雑な動きのパターン

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<相寄り型>
弱い方の台風がもう一方の強い台風に近づきながら衰弱していき、強い台風に取り込まれる

<指向型>
片方の台風が、もう一方の台風の周りを円を描くように移動する

<追従型>
先に進んだ台風の後を追うように、もう片方の台風が後を追うように進む

<時間待ち型>
東側の台風が北上するのを待っていて、西側の台風がそのあとに動き出す

<同行型>
2つの台風が並んでともに進んでいく

<離反型>
東側の台風は加速して北東方向へ進み、西側の台風は速度を落としながら西寄りに進むことで離れていく

事前の予測は非常に難しい

ただ、このようにあるていどのパターンがあるのがわかっていても、事前にどのパターンの動きになるのかを予測することは非常に難しく、必ずしもこれらのうちのどれかのパターンになるというわけでもありません。

複数の台風が近くに存在していたとしても、台風を流す風の流れに乗ってそのまま移動することもあるので、藤原の効果が絶対に起きるというものでもないのです。

また、過去には台風同士ではなく、台風と上空の寒冷低気圧が影響しあって台風が複雑な進路をたどったケースもありました。

複数の台風が近くにある場合は進路に注意

今回の台風9号や11号、新たに発生する台風がそれぞれ近づき、藤原の効果が働くかどうかは、今の段階ではわかりません。また、仮におたがいに影響しあったとしても、どのような進路になるのかを予測することは非常に難しいものです。

今後も熱帯低気圧や台風の発生しやすい状況が続きます。特に複数の台風が近くに存在する場合は急に複雑な進路を取る可能性があるということを認識しておいていただければと思います。

そのうえで、台風情報は最新のものをこまめに確認するようにしてください。
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