台風6号 沖縄本島や奄美は6日(日)にかけても荒天 西日本も大雨災害のおそれ
2023/08/05 21:07 ウェザーニュース
8月5日(土)21時推定で、台風6号(カーヌン)は奄美地方・徳之島の西約50kmにあって、東にゆっくり進んでいるとみられます。沖縄本島や奄美大島などが暴風域に入っている状況です。
今後は発達に適した条件の海域を進むため再び発達し、7日(月)には強い勢力になる予想です。その後は北寄りに進路を変えて、9日(水)にかけて九州を中心とした西日本に接近、上陸するおそれがあります。
▼台風6号 8月5日(土)21時推定で
中心位置 徳之島の西約50km
大きさ階級 //
強さ階級 //
移動 東 ゆっくり
中心気圧 970 hPa
最大風速 30 m/s (中心付近)
最大瞬間風速 45 m/s
» 最新の台風情報
活発な雨雲が長時間かかる
5日(土)20時20分の雨雲の様子
沖縄本島地方は台風の南側に伸びる活発な雨雲がかかり続けたため、5日(土)20時までの24時間で久米島で282mm、渡嘉敷で245.5mm、那覇市でも143mmの雨が降りました。
土砂災害の危険度が高まっており、那覇市などに土砂災害警戒情報が発表中です。
台風の動きが遅いため沖縄本島地方や奄美地方では明日6日(日)にかけても雨が強まるとみられます。土砂災害や河川の氾濫などに厳重に警戒をしてください。
また、広い暴風域を伴っていて、瞬間的に30m/sを超える風が吹き荒れています。暴風や高波・高潮にも引き続き警戒が必要です。
» 雨雲レーダー
西日本は大雨災害の危険性が高い
8日(火)夜までの予想積算雨量
西日本の太平洋側は台風の前面を吹く、南寄りの湿った風の影響を受けるため、接近前の明日6日(日)から雨が強まる見込みです。8日(火)から9日(水)にかけて台風が接近、上陸する予想となっており、雨量が非常に多くなることが想定されます。
ウェザーニュース独自の予測では8日(火)夜までの雨量が九州や紀伊半島の一部で300mmを超える可能性が高く、台風の通過によって総雨量はさらに増加すると予想しています。大雨による災害の危険性がありますので、早めの警戒が必要です。また、強い勢力で近づくため、暴風や高波、高潮にも備えてください。
台風からは遠い東海や関東でも湿った空気の流入によって大雨となるおそれがあり、油断ができません。
日本に近づくタイミングとコースに不確実性あり
参考 世界各国の気象機関が計算した進路のシミュレーション結果
この図の細い線1本1本は世界各国の気象機関が計算した進路のシミュレーション結果をあらわします。アンサンブル予報という手法の過程で得られるもの(メンバー)で、想定される進路にはかなりの幅があるということをイメージするために掲載しています。
これらのメンバーを比較すると、奄美付近へ東進したあと北上する傾向は概ね揃っているものの、北上するタイミングや位置にばらつきが大きい状況がわかります。進路次第でも各地への影響が変わってくるため、今後の情報に注意してください。
台風の暴風域に入る確率
120時間以内に台風の暴風域に入る確率が25%以上の地域は以下の通りです。(気象庁)
京都府 29 %
兵庫県 38 %
鳥取県 58 %
島根県 83 %
岡山県 58 %
広島県 82 %
山口県 89 %
徳島県 44 %
香川県 51 %
愛媛県 83 %
高知県 73 %
福岡県 89 %
佐賀県 82 %
長崎県 84 %
熊本県 92 %
大分県 92 %
宮崎県 94 %
鹿児島県 97 %
奄美地方 100 %
沖縄本島地方 100 %
大東島地方 41 %
中国大陸に上陸した台風5号(トクスリ)は29日(土)9時に熱帯低気圧に変わりました。
台風発生は今月3つ
今年は7月中旬に台風4号が、下旬に台風5号、台風6号と3つ発生しています。
7月の台風発生数の平年値は3.7個で、例年であれば台風の発生が一気に増える時期です。今年は平年よりも台風の発生数がやや少ないペースとなっていますが、これからの時期に備えて台風対策・大雨対策を整えるようにしてください。
台風の名前
台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。
台風6号の名前「カーヌン(Khanun)」はタイが提案した名称で、タイの果物の名前(パラミツ、ジャックフルーツ)からとられています。
» レーダー台風モード