facebook line twitter mail

非常に強い台風2号が大型化
沖縄は波が高まり影響が長引くおそれ

top

2023/05/27 17:51 ウェザーニュース

5月27日(土)15時現在、非常に強い勢力の台風2号(マーワー)はフィリピンの東の海上で強風域の範囲を拡大し、大型になりました。

足早に西進を続けており、来週のはじめ頃には非常に強い勢力のまま沖縄の南海上に達する見込みです。沖縄や奄美は暴風域に入る可能性があり、大雨や暴風、高波などの影響が出る可能性があります。週末のうちに荒天への備えを済ませるようにしてください。

その後の進路はまだ特定することが難しいため、今後の台風情報に注意が必要です。

▼台風2号 5月27日(土)15時
 中心位置   フィリピンの東
 大きさ階級  大型
 強さ階級   非常に強い
 移動     西 25 km/h
 中心気圧   925 hPa
 最大風速   50 m/s (中心付近)
 最大瞬間風速 70 m/s
>>最新の台風情報>>最新の台風情報

リンク ウェザーニュースアプリをDLリンク 台風アラーム

ウェザーニュースアプリでお天気アラームを設定すると、今いる場所の天気・台風・地震・津波などの情報をいち早くプッシュ通知で受け取れます。

強風域は1.5倍以上に拡大

box1
ひまわり9号 トゥルーカラー再現画像
25日(木)15時の衛星画像と比べると、台風を取り巻く雲の渦巻きがかなり大きくなっていることがわかります。風速15m/s以上の強風域の直径は25日(木)時点では670kmだったのに対し、今日は1150kmと1.5倍以上に拡大しました。

台風の接近や強風域の拡大により、南西諸島では徐々に波が高くなってきています。沖縄本島にある中城湾港の有義波高は、16時20分時点で2.9mとなりました。沖縄ではすでに海開きが行われ海水浴が可能なシーズンになっていますが、海でのレジャーは控え、海岸にも近づかないようにしてください。

台風2号は週明け29日(月)頃にかけて海面水温の高いところを西寄りに進む見通しで、このまま非常に強い勢力を保つ見込みです。

その後は動きが遅くなり、南西諸島では台風の影響が長引くおそれがあります。30日(火)頃の波浪予想は沖縄本島で4〜5m、先島諸島で6mを超える可能性があり、海上はもちろん海岸も非常に危険です。また、台風が近づくにつれて風も強まり、段々と荒れた天気となるおそれがあります。
>>ウェザーニュース マリンCh. 波の予想

世界の気象機関の予測

box2
参考 世界各国の気象機関が計算した進路のシミュレーション結果
この図の細い線1本1本は世界各国の気象機関が計算した進路のシミュレーション結果をあらわします。アンサンブル予報という手法の過程で得られるもの(メンバー)で、想定される進路にはかなりの幅があるということをイメージするために掲載しています。

これらのメンバーを比較すると、沖縄の南に進む所までは予測の誤差がほとんどない状態で予報の正確性が高いといえますが、その後は一気に誤差が拡大していることがわかります。高気圧の勢力や上空の気圧の谷の動きによって、西へ進むか東へ転向するかなどが変わってくる見通しです。

日が近づくにつれて誤差は縮小し予測が定まってくる見込みですので、今後も随時新しい情報を入手するようにしてください。
>>GPS検索 ピンポイント週間天気予報>>ピンポイント週間天気予報

台風の暴風域に入る確率

120時間以内に台風の暴風域に入る確率は以下の通りです。(気象庁)
奄美地方 2 %
沖縄本島地方
 本島北部・中南部(慶良間・粟国諸島除く) 7 %
 慶良間・粟国諸島 8 %
 久米島 10 %
宮古島地方 34 %
八重山地方
 石垣島地方 43 %
 与那国島地方 31 %
>>アプリ 雨雲レーダー台風モード>>雨雲レーダー台風モード

台風の名前

台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。

台風2号の名前「マーワー(Mawar)」はマレーシアが提案した名称で、マレー語の「ばら」を意味する語からとられています。