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台風8号の影響予測 大雨災害に警戒 暴風被害リスクは沿岸部中心

2021/07/27 12:06 ウェザーニュース

台風8号(ニパルタック)は本州の東の海上を北上し、明日28日(水)明け方に東北地方に上陸する見込みです。

暴風による大規模な停電などの広範囲に及ぶ被害の可能性は低いですが、電車や高速道路など一部では影響が出る見込みです。また、大雨耐性の低い地域のためこのあとの雨で河川氾濫や土砂災害などのリスクが高まることが予想されます。
>>台風8号の最新情報

〔風〕影響は沿岸部中心 交通機関にも

車運転へのリスク予測
27日(火)9時現在、台風8号は関東の南東の海上でほとんど停滞しています。中心気圧は990hPa、中心付近の最大風速は20m/sと解析されています。昨日に比べて、中心付近には渦巻くような雲が見られるようになってきました。中心から少し離れた南側や西側には、やや活発な雨雲も見られています。

この先も暴風域を伴うまで発達することはない見込みです。関東の東の海上を北上しながら、東北の太平洋側に接近してくる予想で、沿岸部を中心に風の影響はあるものの、上陸地点付近でも暴風による被害は限定的と考えられます。ただ、瞬間的に風が強まり停電するは考えられるため、念のため停電に備えて対策をしておいてください。

また、台風8号の強風による交通機関への影響については、東北太平洋沿岸を通る高速道路で通行止めの可能性があるとして、情報が発表されています。鉄道についても東北地方を走る在来線など、今日27日(火)午後以降を中心に運転取りやめの可能性について情報が出ています。もし、今日の午後以降に移動の予定がある方は最新情報を確認のうえ、予定の変更もご検討ください。
>>今いるところの台風影響予測〔会員向け〕

〔雨〕多雨地域でないため大雨被害の懸念

28日(水)24時までの予想積算雨量
台風が近づく今夜以降は特に東北の太平洋側で雨が強まります。非常に湿った空気が東から吹き込むため、特に山の東側に開けた斜面では雨雲が発達しやすく、激しい雨が降り続くおそれがあります。総降水量は広範囲で100mmを超えて、局地的には150~200mmに達するところがある予想です。

これらの地域は西日本などの多雨地域と比べると、川の許容流量や地盤の強さなどが違うため、少ない雨量でも河川氾濫や土砂災害などの被害が発生してもおかしくありません。

雨が強まるのが夜遅くになるため、周囲も暗く増水した川や水路などに近づくと危険ですので、様子を見に行ったりしないでください。自治体からの情報などを確認するとともに、早めに避難所などへ移動することも検討してください。冠水した道路などでは側溝などとの境目がわかりづらくなり、車や人が転落して流されるおそれがありますので、荒天の最中にはむやみな外出はおやめください。
<会員向け> 台風8号による現在地周辺の具体的な被害予測を提供中。起こりうる災害のリスクを事前に把握し、対策にお役立てください。

参考資料など

気象衛星可視画像:NICT-情報通信研究機構