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台風14号接近で太平洋側は強雨 動き遅く進路は今後南よりに

2020/10/10 10:10 ウェザーニュース

10月10日(土)10時の推定で、台風14号(チャンホン)は紀伊半島沖を北東に進んでいると見られます。衛星画像では中心の北東側に発達した雲が分布している様子が確認でき、台風としては弱まりつつある様子が伺えます。

最も近づくタイミングよりも早く雨のピークになるため、早めの警戒が必要です。

動き遅く、明日11日(日)以降は進路を南に

台風14号の予想進路
10時の推定で時速20kmと秋の台風にしては依然、速度が遅く、今後は東からやや南よりに進路を変える見込みです。

本州から離れた沖合を進むため東京や名古屋などの主要都市では影響は小さいものの、大雨や暴風の影響を受ける地域があるため詳細な情報を確認するようにしてください。

▼台風14号 10月10日(土)10時推定
 存在地域   潮岬の南約160km
 大きさ階級  //
 強さ階級   //
 移動     北東 20 km/h
 中心気圧   985 hPa
 最大風速   30 m/s
 最大瞬間風速 40 m/s
» 台風14号の最新情報

関東~紀伊半島で雨 伊豆諸島は特に大雨警戒

雨雲レーダー
台風の中心は陸地からやや離れて進んでいるものの、本州付近に停滞する秋雨前線の影響があり、関東から紀伊半島の広い範囲が活発な雨雲に覆われています。9時30分までの1時間には三重県志摩市・阿児で16.5mm、東京都神津島で15.0mmを観測しました。

台風の進路に近い伊豆諸島では今夜にかけて激しい雨が降るおそれがあります。すでに総雨量が500mmを超えている所がありますので、土砂災害などに厳重な警戒が必要です。

また、紀伊半島や千葉県外房なども今日10日(土)昼頃にかけて、強い雨が予想されるため十分注意してください。
» 台風ピンポイント影響予測

太平洋沿岸は暴風にも警戒

台風に近い太平洋沿岸は風が強く、9時30分までに東京都・三宅島で30.9m/s、和歌山県・潮岬で30.1m/の最大瞬間風速を観測しました。

今後、台風の強風域に入っているところを中心に、最大瞬間風速30m/s以上の突風が吹くおそれがあります。架線支障等での鉄道のダイヤ乱れや、局地的な停電などに警戒が必要です。

11日(日)は雨や風の峠を越える

11日(日)の天気と気温
台風は明日11日(日)になると本州から離れる可能性が高く、各地の雨や風は峠を越えます。東京など関東も今日10日(土)夜になるとようやく雨が止む見込みです。

西日本や東海は晴れて気温が上がり、少し暑く感じられるくらいになります。ここ数日との気温差が大きくなりますので体調管理に気をつけてください。
» GPS検索 10日先までの天気

台風の名前

台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。

台風14号の名前「チャンホン(Chan-hom)」はラオスが提案した名称で、木の名前が由来です。
» ウェザーニュース 台風情報
<会員向け> 台風14号による現在地周辺の具体的な被害予測を提供中。起こりうる災害のリスクを事前に把握し、対策にお役立てください。

参考資料など

気象衛星可視画像:NICT-情報通信研究機構