facebook line twitter mail

台風10号北上で竜巻に警戒 九州最接近の今夜は身の安全を最優先に

2020/09/06 13:07 ウェザーニュース

6日(日)13時の推定位置で、大型で非常に強い台風10号(ハイシェン)は鹿児島県の奄美大島に最接近していると見られます。

台風の接近に伴い、明日7日(月)にかけて近年にない大規模な災害が発生しうる状況です。すでに避難のための移動が難しくなりつつあります。身の安全を最優先に台風が過ぎ去るまで警戒をしてください。

▼台風10号 9月6日(日)13時推定
 存在地域   奄美大島の東北東約80km
 大きさ階級  大型
 強さ階級   非常に強い
 移動     北北西 25 km/h
 中心気圧   935 hPa
 最大風速   45 m/s (中心付近)
 最大瞬間風速 65 m/s
» 最新の台風情報

九州、四国は発達した雨雲通過で激しい雨や竜巻のおそれ

雨雲レーダー
台風の外側に分布する、「アウターバンド」と呼ばれる発達した雨雲の帯が九州や四国を通過しています。12時30分までの1時間に宮崎県延岡市・北方で40.5mm、高知県四万十市・中村で40.0mmの激しい雨を観測。活発な雨雲の下では竜巻の発生する可能性があり、宮崎県、高知県には竜巻注意情報が発表されています。

高い海水温や、弱い上空の風などの条件が整っていることから、台風10号はこの先も勢力を大きく落とさずに北上を続け、中心付近の最大風速が60~65m/sの異例の勢力で九州に接近する予想となっています。

奄美地方に加え、種子島・屋久島が風速25m/s以上の暴風域に入っています。今後、鹿児島県本土は夕方までに、長崎では夜遅くからに暴風域に入る見通しです。

九州を中心に記録的な暴風や高潮、大雨により、甚大な災害の発生するおそれがあります。身の安全を最優先に、警戒を続けてください。

家屋や電柱の倒壊、大停電、土砂災害、高潮による港湾施設の被害など懸念

台風10号による停電リスク予測
台風10号では記録的な暴風が予測されます。風速60m/sは時速に換算すると200km/h以上。新幹線の屋根にさらされているのと変わらないレベルです。

家屋の倒壊や自動車の横転、電柱や鉄塔の倒壊による大規模停電、倒木や大雨による土砂災害による交通麻痺、大雨による土砂災害、高波や高潮による港湾施設の流出など、数え切れないほどの被害が予測されます。

あらゆる災害に備えて、まずは身の安全を守り抜くことを第一に考え、台風が過ぎ去るまで安全な場所で過ごすようにしてください。
» <会員向け>台風10号による各地への詳しい影響予測

台風の名前

台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。

台風10号の名前「ハイシェン(Haishen / 海神)」は中国が提案した名称で、文字通り海の神という意味です。
» 最新の台風情報
<会員向け> 台風10号による現在地周辺の具体的な被害予測を提供中。起こりうる災害のリスクを事前に把握し、対策にお役立てください。