facebook line twitter mail

台風10号が瞬間風速60m/s以上で接近 九州は明日7日(月)にかけ厳戒態勢

2020/09/06 11:14 ウェザーニュース

6日(日)10時の推定位置で、大型で非常に強い台風10号(ハイシェン)は鹿児島県の奄美大島の南東を北上していると見られます。

奄美大島などが暴風域に入り、喜界島では9時33分に最大瞬間風速38.6m/sを観測。台風の外側の「アウターバンド」と呼ばれる非常に活発な雨雲の帯が通過している宮崎市では9時30分までの1時間に51.5mmの非常に激しい雨が降りました。

台風の接近に伴い、明日7日(月)にかけて近年にない大規模な災害が発生しうる状況です。暴風が吹き始めてからでは避難ができませんので、接近前に躊躇せず避難するようにしてください。

▼台風10号 9月6日(日)10時推定
 存在地域   奄美大島の南東約110km
 大きさ階級  大型
 強さ階級   非常に強い
 移動     北 20 km/h
 中心気圧   925 hPa
 最大風速   50 m/s (中心付近)
 最大瞬間風速 70 m/s
» 最新の台風情報

九州接近時も中心付近は最大瞬間風速60~65m/s

気象衛星可視画像(NICT-情報通信研究機構)
高い海水温や、弱い上空の風などの条件が整っていることから、台風10号はこの先も勢力を大きく勢力を落とさずに北上を続け、中心付近の最大風速が60~65m/sの異例の勢力で九州に接近する予想となっています。

すでに奄美地方の広い範囲が風速25m/s以上の暴風域に入っています。今後、鹿児島県の種子島・屋久島では昼頃から、鹿児島では夕方から、長崎では夜遅くからに暴風域に入る見通しです。

衛星画像では奄美大島に台風中心付近の極めて発達した雨雲が近づき、「アウターバンド」が九州にかかっている状況が確認出来ます。

九州を中心に記録的な暴風や高潮、大雨により、甚大な災害の発生するおそれがあります。避難を行う場合は暴風域に入り移動が困難になる前の段階で、完了するようにしてください。

家屋や電柱の倒壊、大停電、土砂災害、高潮による港湾施設の被害など懸念

台風10号による停電リスク予測
台風10号では記録的な暴風が予測されます。風速60m/sは時速に換算すると200km/h以上。新幹線の屋根にさらされているのと変わらないレベルです。

家屋の倒壊や自動車の横転、電柱や鉄塔の倒壊による大規模停電、倒木や大雨による土砂災害による交通麻痺、大雨による土砂災害、高波や高潮による港湾施設の流出など、数え切れないほどの被害が予測されます。

あらゆる災害に備えて、まずは身の安全を守り抜くことを第一に考え、台風が過ぎ去るまで安全な場所で過ごすようにしてください。
» <会員向け>台風10号による各地への詳しい影響予測

台風の名前

台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。

台風10号の名前「ハイシェン(Haishen / 海神)」は中国が提案した名称で、文字通り海の神という意味です。
» 最新の台風情報
<会員向け> 台風10号による現在地周辺の具体的な被害予測を提供中。起こりうる災害のリスクを事前に把握し、対策にお役立てください。