鼻づまり解消は「温め」と「ツボ」
花粉症やアレルギーなどで鼻がつまっていると、集中力の低下や睡眠不足の原因にもなり、非常に不快です。
源保堂鍼灸院(東京都渋谷区)の瀬戸郁保先生に、鼻づまり解消の方法を教えていただきます。
花粉症やアレルギーなどで鼻がつまっていると、集中力の低下や睡眠不足の原因にもなり、非常に不快です。
源保堂鍼灸院(東京都渋谷区)の瀬戸郁保先生に、鼻づまり解消の方法を教えていただきます。
「鼻づまりの解消には”陽気”」と、瀬戸先生は東洋医学の観点からアドバイスします。
陽気とは何でしょうか。
「陰陽(いんよう)の陽の気、わかりやすく言えば“温もり”です。体が温まると鼻の通りがよくなったり、逆に冷えると花粉症の症状がひどくなりますね。春は寒暖差が大きいですが、体がその影響を受けると免疫力なども下がります。天候の変化に負けない温もりをキープする必要があるのです。
春の陽気ともいいますが、本来春は体にも陽気が出てくるものです。花粉症などの不調が多いのは、陽気が少ない人が多いからです」(瀬戸先生)
その原因は、アイスクリームのような冷たいものを一年中食べていたり、夏でも冷房を効かせすぎている生活習慣にあるといいます。
「患者さんにも体が冷えている人が多いのです。古くから『冷えは万病の元』と伝えられていますが、生きているからには温もりがあり、その温もりを妨げないようにするのが養生の基本です。
花粉症による鼻づまりを防ぐためにも、温めると良い部位と方法をご紹介しましょう。鼻づまりに即効性のあるツボもあわせて使うと効果的です」(瀬戸先生)
瀬戸先生が鼻づまり解消のために温めるべき部位として挙げるのが、大椎と手首足首です。
「陽気を増すために、体のエネルギーの通り道である経絡を使います。大椎は、首を前に倒したときに後下部に出る骨(第7頚椎)のすぐ下にあるツボですが、手足の陽の経絡が重なる場所でもあります。ここをカイロで温めたり、マフラーで冷えないようにします。
もう1つ温めたい部位が手首足首です。手首足首の場合は回すだけでも構いません。関節は、東洋医学でいう“気血のめぐり”が滞りやすい部位です。ここをほぐすことで体が温まり、“水のめぐり”もよくなって鼻の症状が改善します」(瀬戸先生)
鼻づまりは口呼吸になって集中力が下がり、夜は睡眠不足につながります。できるだけ早く症状を軽減するための即効性があるツボを教えてもらいました。印堂(いんどう)と迎香(げいこう)です。
鼻左右の眉毛の内側を結び、ちょうど真ん中にあたる部分にあるツボです。
「少し強めにジワジワと、鼻が通るまで押します。このツボは頭にもよく、花粉症で頭がボーッとしているときに効果的です」 (瀬戸先生)
小鼻の両脇の少しへこんだところ、押すと犬歯の根本に当たる辺りのツボです。
「強めにグーっと10秒ほど押します。それを1セットにして、鼻の通りがよくなるまで繰り返しましょう」(瀬戸先生)
少しでも息苦しさは解消したいものですので、ツボや関節回しを試してみてください。