- 1. 避難開始までの時間
-
・生存者は平均19分
・亡くなった方は平均21分
津波からの避難は一刻を争います。そこで、津波で浸水した場所にいた生存者と亡くなった方について、地震が発生してから避難を開始するまでの時間に差があるかを調べました。
生存者で、浸水した場所にいた994人が対象
亡くなった方についての全回答1998名分から集計
生存者でも全体の10%ほど「避難しなかった」と回答した方がいますが、過半数が20分以内に避難していました。そこで、避難開始までの平均時間を計算してみました。
その結果、生存者は地震発生から平均19分で避難し始めていた事がわかりました。一方、亡くなった方は地震発生から平均21分後でした。今回の調査では、避難開始時間における生死の境は20分だったという結果が出ました。しかし、その差はわずかに2分間。津波からの避難はまさに1分1秒を争うという事が改めて明らかになりました。
また、年齢別に見てみると、20歳未満は最も避難開始が遅く、亡くなった方で32分、生存者でも22分でした。一方、60代が最も早く、亡くなった方で18分、生存者では14分でした。年齢層が高いほど、体力的に移動時間がかかる事をふまえると、高齢の方ほど早く避難を始めなければならなかったと言えそうです。
※生存者については、浸水した場所(避難が必要だった場所)にいた994人の回答から算出。亡くなった方については、全回答の1998人分を対象に算出している。
便宜上、地震発生直後を「1分」、5分以内を「5分」、10分以内を「10分」、20分以内を「20分」、30分以内を「30分」、60分以内を「60分」、120分以内を「120分」、120分以上、わからない、避難しなかったを加えずに計算している。
- 次へ