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熱の大半は窓から流入? 冷房費を削減するための窓際対策とは

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2024/07/23 10:00 ウェザーニュース

梅雨明けしたところが多く、夏の猛暑に見舞われる日が増えてきました。熱中症予防のためにもエアコン冷房は必須です。

熱中症に配慮しつつも、電気代は可能なら安くしたいもの。室温の上昇を抑え、冷房費を削減する方法を、窓メーカーのYKK AP株式会社広報室に教えていただきました。

熱の流入の7割以上は窓から

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夏の室内は暑く、エアコンは必需品です。何とか室内温度が上昇しない方法はないものでしょうか。

「夏に室内が暑くなるのは、壁や屋根、窓から熱が流入してくるからです。なかでも窓は、熱の出入りが住まいの中で最も多く、直接入ってくる日差しが室温を上げています。

室温27℃、外気温34.8℃の場合、一戸建ての家屋に流入する熱の割合は、屋根4%、床4%、換気6%、外壁12%なのに比べ、開口部(大きなアルミ複層ガラスの窓など)からは74%もの熱が流入しています。

これを我慢していると熱中症のおそれもあるため、夏場はエアコン冷房が欠かせません。冷房費を削減するには、まず窓から入る熱を抑えなければならないのです」(YKK AP)

冷房効率をアップさせる方法(1)

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シェードなどで日よけ対策
窓から入る熱は、どうしたら抑えることができるのでしょうか。

「部屋の温度上昇を抑えるには、窓の外で日差しをカットすることが効果的です。すだれ、シェード、オーニング(可動式の雨よけ)、ブラインド、ルーバーなどを設置することで窓の外で日差しをカットし、室内へ熱の流入を抑えることができます。

こうした日差し対策を行うと冷房が効きやすくなり、エアコンをフル稼働させなくてもよくなるので、省エネの点でもメリットが生まれます」(YKK AP)

冷房効率をアップさせる方法(2)

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外付けの日差し対策以外に、冷房効率を上げて節電を行う方法はないものでしょうか。

「風を上手に取り入れる方法があります。朝晩など外気の方が室内より気温と湿度が低い場合には、室内にこもった熱を換気して外に逃がすことで、冷房への負荷を減らし、省エネ・節電につながります。

換気のコツは、風の入口と出口をつくることです。たとえば、部屋の対角線の窓を開けると効果的です。2方向の窓を開けると換気効果は10倍になります。

また、網戸が汚れたままだと風通しが悪くなるので、網戸をお掃除することも忘れないでください」(YKK AP)

外の方が涼しい時には、換気により室内にこもった熱を逃がすことで、冷房費を削減することができそうです。今年の夏は、「窓」と「風通し」の工夫でエアコンの稼働率を下げ、省エネと節電を実現しましょう。

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取材協力
YKK AP株式会社(http://www.ykkap.co.jp/)