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女王バチが活動開始! 春にしかできないスズメバチ対策とは?

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2024/04/16 05:04 ウェザーニュース

4月はじめから高めの気温が続き、ガーデニングや散歩など楽しみたくなりますが、虫ケア用品最大手のアース製薬は「ぜひ、家の周囲のスズメバチ対策も」と、注意喚起します。

夏はまだ先なのにスズメバチ対策が必要な理由、安全に行うための注意など、詳しく教えていただきましょう。

春はスズメバチが活動を始める時期

スズメバチは、毎年日本各地で被害が報告され、死者が出ることもある恐い生物です。しかし、ニュースなどになるのはもう少し季節が進んでからではないでしょうか。

「スズメバチ被害にあいやすい夏の前にこそ、対策を講じたいのです。

地域にもよりますが、スズメバチは4月くらいから活動をはじめています。

女王バチは、4~5月に単独で巣を作りはじめます。この時期の女王バチは、たった1匹で営巣から、産卵、採餌、育児、巣の防衛などを行い、働きバチの数を少しずつ増やしていきます」
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ハチというと、群れで巣のために働いているイメージがありますが、時期によって異なるのですね。

「5月くらいまでのスズメバチの巣には、女王バチだけ、もしくは僅かな働きバチだけのことが多く、巣のサイズも小さめです。

しかし、6月頃になると働きバチの数はどんどん増えていき、最盛期には1つの巣で1000匹を超えることもあるほどです。巣のサイズも8~10月頃に最も大きくなります。

こうなると、巣ごとスズメバチを駆除するのはとても難しくなります。巣周囲に働きバチが行き交い、人が危険を感じることも増えます。9〜10月は新女王となるハチの育成期間で、スズメバチがさらに攻撃的になります。

ですから、スズメバチが数を増やし巣が大きくなってしまう前に、家の周囲の点検・対策を行いたいのです」

ここだけはチェックしておきたい場所

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どのような場所に注意が必要なのでしょうか。

「スズメバチが巣を作るのは、樹木の枝や人家の軒下だけではありません。土中や樹洞、人家の天井裏など気づきにくいところにも巣を作ることがありますので、普段からチェックするようにしておきましょう。

特に注意したいのは、前年にハチの巣があった場所です。巣を作る前に、巣作り防止成分が配合されたハチ駆除剤をスプレーしておくとよいでしょう」

「家の周りでスズメバチが飛んでいる場合は、近くに巣を作っている可能性があります。

ハチは大きな音や激しい動きに敏感で、攻撃されたと感じます。ハチの巣やハチを見つけても、大きな声で悲鳴を上げたり、手で払ったり、あわてて逃げるのは厳禁です。ハチを刺激しないよう、静かにその場を離れることをおすすめします」

家の周囲などに巣を見つけたら、巣が小さいうちに取り除く必要があります。

「エアゾールタイプの駆除剤で処理できるのは基本的に25cm以下の小さめの巣です。それ以上の大きさになると、巣穴全体にハチ駆除剤をスプレーするのが困難になってしまうからです。

25cm以上の巣や高所の巣、木の穴や屋根裏などで巣全体が見えない場合は、スズメバチ用駆除エサ剤を使用するか、自治体に相談するか専門業者に頼みましょう」

駆除に当たっては十分な注意が必要です。

「駆除はスズメバチの活動量が落ちる日没後に行います。処理前に巣に振動を与えないでください。必ず皮膚の露出しない防護服、手袋、長靴、保護メガネ等(いずれもスズメハチの針が皮膚まで届かないもの)を着用して行います」

スズメバチはいつの間にか巣を作っているもの。夏頃にブンブン飛び回ることのないよう、いまから家の周囲をこまめにチェックするようにしましょう。

※必ず各スズメバチ対策用品の使用方法を厳守してください。また、スズメバチ専用のエアゾールタイプの駆除剤で駆除するときは、もう1本予備として準備することを推奨しています

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