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春のかゆみ、肌荒れ対策に知っておきたいNGな洗い方5選

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2024/04/08 05:02 ウェザーニュース

季節を飛び越えたかのような暖かい日が続いたかと思えば、急な寒さの戻りがあるなど安定しない天気が続いています。春は肌の調子がゆらぎがちですが、今年はとくに心配です。

かゆみや赤み、かさつきなど、肌の不調は見た目が気になるだけでなくバリア機能にも影響があるといいます。野村皮膚科医院(横浜市神奈川区)院長の野村有子先生に、春の“ゆらぎ肌”の原因と、肌を守る洗顔や体の洗い方について詳しく教えていただきます。

なぜ、かゆくなる? 春は肌が「ゆらぐ」理由

野村先生が、かゆみなどをもたらす春の“ゆらぎ肌”の原因として指摘するのは、季節の変わり目特有の難しさです。

「寒い冬から暖かい春へと変わるときは、温度や湿度の急激な変化、紫外線量の増加などが体に負担となってしまいます。今年は春の訪れが早く、それでいて厳しい寒さの戻りがあるなど、体がついていくのが大変な年のようです。

春は、進学、就職、人事異動など変化の多いときです。おめでたいこと、よい出来事であっても、エネルギーを消耗したり、ストレスとなることもあります。

これらが知らず知らずのうちに負担となって、肌の不調として現れることが多いのです」(野村先生)

さらに春風の運んでくる花粉やほこり、黄砂なども問題となります。

「本来なら、肌は異物や雑菌などの外部刺激から体の内部を守っています。しかし、“ゆらぎ肌”になるとバリア機能が低下して、ちょっとした刺激でもかゆみや炎症などが起こりやすくなります。肌にトラブルが起きれば、さらに敏感になるという悪循環に陥ってしまいかねません。

肌は、体の一番外側にある大切な臓器ですが、とても薄くて繊細なもの。コンディションがゆらぎがちなときこそ、丁寧なケアでいたわってあげましょう」(野村先生)
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春に気をつけたい5つのNGな洗い方

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NGな顔や身体の洗い方5選
肌のお手入れのなかで、1つのポイントとなるのが洗い方だといいます。

「花粉やほこりなど肌に刺激となる異物や、古くなった角質などをきれいにするためにも洗顔などで肌を清潔に保つことは重要です。しかし、自分の肌にあっていない洗い方では、大切なバリア機能を損なうなど、大きな負担となってしまうことがあります」(野村先生)

NGな洗い方になっていないかチェックしてみましょう。

(1)夜のお風呂で洗顔する
→帰宅後すぐに洗顔する方がよい


「花粉やほこり、黄砂など刺激となる物質が肌につきやすい時期です。帰宅したタイミングで洗顔し、すみやかにきれいな状態にしてあげましょう」(野村先生)

(2)シャワーで一気に洗い流す
→強い水圧をかけない


「ジャーッと洗ってスッキリしたいものですが、水流が強すぎると肌に負担になってしまいます。手のひらにぬるま湯をくんで、顔全体に優しくパシャパシャとかけるように洗い流します。なお体の場合も、シャワーの水圧が強くなりすぎないよう注意しましょう」(野村先生)

(3)熱いお湯で流す
→ゆるめの湯で洗う


「熱めの湯で洗うと、潤いバリアである皮脂を奪いすぎてしまいかねません。また、かゆみがある人は、42℃で“かゆみセンサー”が刺激されて、さらにかゆみが強くなってしまいます。33〜35℃のぬるめの湯で洗うようにします」(野村先生)

(4)ダブル洗顔でしっかり洗う
→状況に応じて洗顔料を選ぶ


「お化粧をしている場合は、クレンジングの後に洗顔料で洗い流します。洗顔料は肌質に合わせて選びましょう。

顔全体は乾燥気味なのにTゾーンの皮脂は気になるという場合は、Tゾーンのみ脂性肌用の洗顔料を使うなど、自分の肌のコンディションに合わせてケアしましょう」(野村先生)

(5)洗わない
→汚れや汗、老化した角質など落とす必要がある


「洗うという事は、ほこりや汗のほか、酸化した皮脂や老化した角質など落とす意味もあります。基本的に洗顔料やボディソープ、石鹸などを使って汚れを落とし、肌のターンオーバーを促します。ただ肌が荒れている場合などは、ぬるま湯で軽く流すだけでもOKです」(野村先生)

洗顔は毎日のことですが、スキンケアの基本となるものです。健やかな肌を守るためにも正しく丁寧に行いましょう。
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