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能登半島地震から2ヶ月の復旧感覚を調査 石川と富山で復旧進行中

ウェザーニュース 減災調査2024
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2024/03/11 11:38 ウェザーニュース

2024年3月11日で、東日本大震災が発生してから13年。そして、2024年3月1日で能登半島地震から2ヶ月が経ちました。ウェザーニュースでは「減災調査2024」を実施し、能登半島地震の復旧感覚について調査しました。

今回のアンケート調査では、道路、水道、電気、通信の4つインフラに分けて、復旧がどれくらい進んでいると思うか(※以下、「復旧感覚率」)を伺いました。
(※回答項目は「10%未満」「10%」「20%」…「90%」「90%以上」の11項目。「10%未満」は5%、「90%以上」は95%に換算して計算)

道路や水道で復旧感覚が低め

その結果、通信や電気は復旧感覚率が6〜7割程度と進んでいるものの、道路や水道に関しては、復旧感覚率が3〜4割程度の感覚であることがわかりました。また、被害の大きかった石川県や富山県では、どの項目に関しても全国平均を大きく上回っています。この結果から、復旧にはまだまだ時間がかかるものの、復旧が着実に進んでいることを実感しているようにも感じます。

石川県でのボランティア経験者で絞った所、全国平均とほぼ同じ結果となりました。ボランティア活動は、復旧の進んでいない地域で活動することが多いこともあり、被災地の方と比べると復旧への実感は薄いと感じているようです。

では、各項目を深堀りしていきます。

【道路】全国平均:35.8%

全国平均の復旧感覚率は35.8%と他の項目の中で一番低く、復旧にはまだまだ時間がかかっている印象が強いようです。

その中でも石川県では43.0%、富山県では40.8%と、被害の大きかった地域では、他の地域と比べて5ポイント程度高い結果となりました。

【水道】全国平均:41.3%

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全国平均の復旧感覚率は41.3%と他の項目の中で「道路」の次に低く、こちらも復旧に大きな時間がかかるという印象が強いようです。

その中でも石川県では49.5%、富山県では52.8%と、被害の大きかった地域では、他の地域と比べて10ポイント程度高い結果となりました。

石川県と富山県で比較してみると、水道の項目のみ、石川県が富山県を下回っています。これは、石川県内の水道被害の甚大さが、復旧感覚率の低さに表れているようにも受け取れます。

【電気】全国平均:59.8%

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全国平均の復旧感覚率は59.8%と他の項目の中で比較的高い結果となりました。石川県では73.3%、富山県では71.4%と、被害の大きかった地域では、他の地域と比べて10ポイント程度高くなっています。

また、被害に遭われた方で絞っても、石川県では76.7%、富山県では74.2%と更に高い結果となりました。被害の大きかった地域でも電気の復旧が進んでいることを実感しているように伺えます。

【通信】全国平均:65.7%

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全国平均の復旧感覚率は65.7%と他の項目の中で一番高い結果となりました。石川県では77.3%、富山県では75.2%と、被害の大きかった地域では、他の地域と比べて10ポイント程度高い結果となりました。

また、被害に遭われた方で絞っても、石川県では79.3%、富山県では77.6%と更に高い結果となりました。被害の大きかった地域でも通信の復旧が進んでいることを実感しているように伺えます。

石川・富山と他の地域で復旧感覚に違い

今回の調査から、能登半島地震の復旧に関しては県内でも復旧の進行具合に地域差はありますが、石川・富山の方の感覚と他の地域の方の感覚で違いが見られました。情報だけでは全体像がなかなか把握しにくい所ではありますが、完全復旧までは相当な時間がかかるものの、着実に復旧が進んでいると感じているように思います。

ウェザーニュースでは、今後も災害の教訓や現状を伝え、次の防災・減災に繋げる取り組みを続けてまいります。

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「減災調査2024」
対象:スマホアプリ「ウェザーニュース」利用者
期間:2024年2月28日〜3月3日
回答数:19,193