facebook line x mail

花が開いてるor閉じている、どっちが正解? 美味しい菜の花の選び方

top

2024/02/13 05:27 ウェザーニュース

まだ寒い日が続いていますが、店頭には春を感じさせる菜の花が並ぶ時季になりました。

束になっているもの、ポリ袋入りのもの、軸が紫色や長くて細いものなど、よく見るといろいろな種類があります。また、菜の花は花も美味しさのポイントです。

そこで、野菜ソムリエプロの吉田謹子さんに美味しい菜の花の選び方を伺いました。

食用の菜の花の種類は豊富

食用の菜の花といっても、現在多くの種類が流通していて、見た目や味、食感もバラエティーに富んでいるようです。

「たとえば、わき芽のつぼみや葉を折り取って収穫する『かき菜』の仲間で、苦みが普通の菜の花より少ない『のらぼう菜』(東京や神奈川)や『宮内菜』(群馬)があります。

さらに、赤紫色が特徴的な中国野菜でシャキシャキした食感が楽しめる『紅菜苔(こうさいたい)』、紅菜苔と同じ中国野菜の『菜心(さいしん)』を交配させ、味や茎の食感がアスパラに似ている『アスパラ菜』、ブロッコリーとの交配種で甘みがあり苦みやクセがない『あすっこ』(島根)など。

他にも、その土地だけで栽培されているものなど多数あります。

菜の花は独特のほろ苦さがあり、春の風味として好まれますが、苦手な方は苦みの少ない品種を選んでください」(吉田さん)

花のつぼみは閉じているものがベスト

box1
美味しい菜の花の選び方
菜の花といえば花と葉、茎を一緒に食べますが、店頭では黄色く色づいたつぼみを持つもの、まだ固く緑のものなどが並んでいます。

「菜の花はつぼみが開き始めると、黄色い花びらが見えて全体が黄色っぽく見えます。見た目はかわいいのですが、食べるにはまだつぼみが固く閉じていて緑色をしているものの方が美味しい菜の花です。

つぼみが開き始めているのは収穫から時間が経っていて鮮度が落ちているか、収穫時期が少し遅かったもので、苦みが強く食感が良くないものが多いので、つぼみが固く緑色で密集しているものを選んでください。

また、葉や茎の色が緑鮮やかでピンと張って、みずみずしいものは収穫から間もないので鮮度が良く、美味しい菜の花です。茎が太いものは甘みがあり、シャキッとした食感も楽しめます。

さらに選ぶポイントとして、茎の切り口が乾いていたり、白っぽく空洞になっていないか、茶色くなっていないかをチェックしてください」(吉田さん)

ビタミン、ミネラルは野菜の中でもトップクラス

菜の花は野菜の中で栄養効果ではトップクラスだそうです。

「栄養効果では優等生の小松菜もアブラナ科ですが、同じアブラナ科の菜の花も野菜の中ではビタミン、ミネラル、食物繊維の含有量がトップクラスです。

中でも免疫力を高め、皮膚や粘膜を保護するβ-カロテンはピーマンの5倍以上、美肌効果や風邪予防になるビタミンCや骨粗しょう症の予防効果があるカルシウムはホウレン草の3倍以上、その他整腸作用のある食物繊維、高血圧を予防するカリウムや葉酸、鉄分などが豊富に含まれています」(吉田さん)

菜の花はテープで一束に巻かれていることが多いですが、保存する際にはテープをはずし、ぬらしたキッチンペーパーなどで全体をくるんでから、ポリ袋に入れ野菜室に立てて保存するとよいそうです。

また、花が開き始めてしまって食べにくくなった場合は、花びんに入れて愛でると、かわいい花と甘い香りが楽しめます。栄養豊富な菜の花を美味しく食べてひと足早い春を味わいましょう。

» アプリ お天気ニュース記事一覧» お天気ニュース記事一覧