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今朝は富士山に大きな笠雲が出現 前線の影響で上空に湿った空気

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2024/01/18 08:23 ウェザーニュース

今日18日(木)朝は、富士山の山頂付近に大きな笠雲が出現しました。これは、日本付近に接近している前線の前面で湿った強い風が吹いているためです。
>>【写真】富士山の笠雲

上空の強風+湿った空気で笠雲発生

前線の南側にあたる富士山周辺には、湿った空気が流れ込んでいて雲が発生しやすくなっています。山梨県河口湖の上空2000m付近では15〜17m/s前後の強い西〜西南西風が吹いている状況です。

これにより、山頂付近に覆い被さるように笠雲が見られたと考えられます。
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笠雲のできる仕組み

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メカニズム
笠雲は富士山のような独立峰の山頂付近に現れる雲です。山が笠を被っているように見えることから笠雲と呼ばれます。
 ・上空の風が強い
 ・湿った空気が存在する
という気象条件の時に発生しやすくなります。

強い風が山にぶつかると、両側や上方に風の流れが変わります。空気が湿っていると、空気が山にぶつかって持ち上げられると膨張して冷えることで雲ができ、山頂の風下側では再び空気が下ることで空気が暖まって雲が消える、という原理で山頂付近にだけ雲ができるのです。

時間が経過しても空気の流れは急には変化せず、風が上昇する過程で雲ができて、風が下降する過程で雲が消えていくという現象を絶え間なく繰り返すことによって、同じ場所で雲が止まって見えるのです。

今日の富士山周辺のエリアでは、日差し届いても雲の広がりやすい一日となります。体感は日差し次第で、昼間も10℃は上回る予想となっています。日陰では寒さが優勢となるため、ある程度の防寒は必要です。
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写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)*がぶ*さん