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今夜「ふたご座流星群」出現ピーク
8年ぶりの好条件、最大で1時間70個も

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2023/12/14 07:00 ウェザーニュース

今日12月14日(木)夜〜明日朝に、三大流星群のひとつ「ふたご座流星群」が活動の極大を迎えます。

毎年安定して多くの流れ星が見られる流星群で、今年は月明かりの影響を受けないことや、日本では流星群の活動ピークのタイミングが夜中にあたるため、8年ぶりの好条件となります。環境の良い場所では1時間に最大で70個もの流星が見られるかもしれません。
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気になる天気は?

14日(木)夜は北日本では冬型、西日本では前線が接近する気圧配置になる予想です。

北日本の日本海側は寒気の影響で雲の多い空になりそうです。一時的に雲に隙間ができたとしても、雪や雨の降るタイミングもありそうです。北日本の太平洋側では雲が少ない可能性が高く、特に北海道の道東の太平洋側は絶好の天体観測日和になりそうです。

西日本や東日本は、次第に接近してくる前線や湿った空気の影響で、空の高いところに雲が増えてくる予想です。この雲が厚くなってくると、流星を見るのが厳しくなりそうです。また、関東は別の要因で海上から雲が広がってくる可能性があります。

沖縄は比較的晴れるところが多い予想ですが、点在する雲により星空が狭くなってしまう時間帯もありそうです。

気温は、北日本では平年並みの寒さ、西日本や東日本では平年よりは寒さが弱い予想です。とはいえ、屋外でじっとしていると想像以上に身体が冷えますので、油断せず真冬並みの防寒で観測してください。
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一晩中が観測チャンス 特に深夜が◎

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12月14日21時頃 東の空(東京)
三大流星群のひとつに数えられるふたご座流星群は、毎年安定して多くの流星が流れることが知られていて、北半球では年間でも最多クラスの流星が見られる流星群です。

流星群の流星は「放射点」が地平線上に昇っている時間帯に流れますが、ふたご座流星群の放射点は夜の早い時間帯に地平線上に昇ってくるため、ほぼ一晩中が観測のチャンスとなります。放射点が天頂近くまで昇る深夜に最も数が多くなります。

今年は流星群の活動の極大が日本時間の15日(金)4時頃と予想されているため、日本では放射点が高い時間帯にあたり絶好のタイミングといえます。少し夜ふかしをして、日付が変わったあとの頃に見るのがベストです。

国立天文台によると、空の暗い環境で観察した場合に期待出来る流星数は、14日(木)21時頃で1時間に30個以上、15日(金)0時〜3時頃には1時間に70個にも達する可能性があるとされています。このクラスの好条件は8年ぶりとのことです。

なお「放射点」は、流星の軌跡を根元方向にたどったときに一致する点ですので、その点に流星が出現するというわけではありません。流星は空全体に出現して、放射点からある程度離れた方向のほうが長い流星が見られます。一点を見つめずにぼんやりと眺めるのがおすすめです。
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流星を見るときのポイント

・流星群 いつ見るのがいい?
ふたご座流星群は14日(木)の夜〜15日(金)明け方に最も出現が多くなります。一晩中観測のチャンスがありますが、特に深夜がおすすめです。また、前後数日も同様の時間帯には普段よりも多くの流星が見られる見込みです。

・流星群 流れる方向は?
ふたご座流星群の放射点付近だけでなく、空のあちこちに流れます。放射点の方向だけでなく広い範囲をぼんやり見渡すのがおすすめです(前項参照)。

・流星群を見るのにおすすめの場所は?
晴れていれば全国で見られますので、なるべく街明かりの影響を受けないように、都市部から離れたところで見るのがおすすめです。また、空全体が見える場所の方が、たくさんの流星を見つけることができますので、木や建物・山などの遮るものが少ない場所が理想です。

・どれくらい待てば見られる?
前項の説明のように、空が暗く条件の良い環境では最大で70個もの流星が見られるため、単純計算すると1分に1個以上の流星が見られることになります。都会でも10分程度待てば見られるかもしれません。ただ、空を眺め始めてすぐは目が明るさに慣れてしまっているため、暗めの流星を見つけづらくなっています。少なくとも15分程度は暗い空を眺め続けるのがおすすめです。

・その他に注意点は?
流星群を観測する皆さんが口を揃えて言うのが「寒い」です。夜間の屋外でじっとしていると、普段の外出時と比べて格段に早く身体が芯から冷えてきます。寒さが辛くなると星空に集中することが難しくなりますので、とにかく暖かい格好で観測するようにしてください。

冬の夜空は複数の一等星が輝き、オリオン座や冬の大三角などの見つけやすい星たちがならびます。流星が見えない時も、星図アプリなどを活用すると楽しく星空が見られそうです。
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ふたご座流星群を生中継

24時間生放送の気象情報番組『ウェザーニュースLiVE』では、12月14日(木)21時〜ふたご座流星群の様子を生中継する特別番組をYouTube等で配信予定です。流星を高感度カメラで捉え、星空解説をまじえながらライブでお届けします。当日は雲の広がるところが多いですが、流星観測ができそうなところからの中継映像を番組ではお届けする予定です。天気に恵まれないエリアの方や、暖かい室内で流星を見たいという方は、ぜひ『ウェザーニュースLiVE』の特別番組をお楽しみください。


参考
国立天文台「ほしぞら情報」「暦計算室」、アストロアーツ「星空ガイド」