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インドネシア・マラピ火山で大規模な噴火 噴煙は高度1万5000mに

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2023/12/03 17:49 ウェザーニュース

日本時間の今日12月3日(日)夕方、インドネシア・スマトラ島にあるマラピ火山で大規模な噴火が発生しました。

オーストラリア・ダーウィンにある航空路火山灰情報センター(VAAC)によると、気象衛星ひまわり9号からの観測で噴煙が高度約1万5000mに到達していると推定されます。

インドネシアには多数の活火山があり、たびたび規模の大きな噴火を起こしています。マラピ火山でも18世紀以降、わかっているだけで数十件以上の大きな噴火が記録されています。

なお、ジャワ島にある活発な火山「メラピ火山」とは別の山です。

(更新)気象庁は18時16分に「遠地地震に関する情報」を発表し、2022年1月のトンガの火山噴火時のような津波が発生しないか監視するとしました。

ウェザーニュース地象センターの監視によると、20時00分現在、有意な潮位変化は観測されていません。

(更新)気象庁は4日(月)3時00分に、この噴火による日本への津波の影響はないと発表しました。
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気象衛星で噴煙を観測

マラピ火山(Marapi /標高2885m)は、インドネシアのスマトラ島にある火山です。スマトラ島の中でもトップクラスの活発な火山で、たびたび規模の大きな噴火を起こしています。

今回の噴火でも、噴煙を対流圏の最上層付近まで噴き上げたとみられ、気象衛星ひまわりからも噴煙を確認しました。
» 関連記事 2019年6月「ウラウン山で噴火 噴煙の高さは1万9千メートル」

噴煙の状況次第では航空機に影響も

噴火により多量の火山灰が大気中に放出されると、それを吸い込んだ飛行機のエンジンが停止したり、操縦席の窓ガラスに傷が付いて見通しがきかなくなるなど、航空機の運航へ重大な影響を及ぼすおそれがあります。

今後の火山活動の状況次第では、ユーラシアとオセアニアを結ぶ国際線の航空便の経路変更などで、遅延等の影響が生じる可能性があります。
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噴火による潮位変化の可能性を気象庁が調査

2022年1月にトンガの火山フンガトンガ=フンガハアパイで大規模な噴火が発生した際には、通常とは異なる津波が発生して、日本にも津波が到達しました。

今回のマラピ火山の噴火も噴煙の高さが気象庁の設けた基準に達したため、気象庁は潮位変化を監視する旨の発表を行いました。

同様の発表は、2022年3月のマナム火山、2022年5月のベズィミアニィ火山、2022年12月のセメール火山、2023年4月のシベルチ火山、2023年11月のウラウン火山の噴火に続いて、今回が6事例目です。

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