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冬の鼻水・鼻づまりの対策に! 鼻の不調が楽になるツボ4選

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2023/12/01 05:00 ウェザーニュース

11月は気温の変化が大きかったのですが、12月に入ると次第に本格的な寒さが訪れそうです。急激な冷えで心配なのが、鼻水、鼻づまりなどの鼻の不調です。「外に出るだけで鼻水が出る」「鼻づまりで頭も重い」など様々ですが、冷たく乾燥した空気がきっかけとなっているようです。

源保堂鍼灸院(東京都渋谷区)の瀬戸郁保先生は、「鼻の不調でも、東洋医学では体全体を通して鼻という部分を考える」といいます。その理由や効果的なツボの使い方など、教えていただきます。

鼻の不調に“肺”と“大腸”?

瀬戸先生は、寒さと乾燥による鼻の不調を解消するためには「鼻と関係する臓腑である肺」も重要だといいます。この場合の“肺”とは東洋医学の五臓の1つであり、鼻や喉など呼吸に関わるものを含みます。

「鼻は、呼吸の出入り口であり、空気は鼻を通って肺に入っていきます。冬は外気が冷えていて、鼻で吸気の冷たさを緩和しきれません。肺が冷えてしまうと鼻に影響が出るのです。

さらに肺と相互に影響し合う“表裏関係”にある大腸は体の乾燥と関係が深いため、こちらからも影響を受けます。

鼻の不調を改善するには、鼻づまりに効くツボだけでなく、肺や大腸のツボも使って、改善していく必要があるのです」(瀬戸先生)

鼻の不調を改善するツボ4選

即効性のあるツボ、臓器から働きかけるツボなど教えていただきましょう。

「4つのツボは、改善したい症状に合わせて1つだけ使っても、いくつかの症状のために併用しても問題ありません。予防のために、普段から使うのもよいです。

押し方は、いずれもやや刺激を感じるくらいの圧で、5〜10秒押します。気持ちいいくらいに留めましょう」(瀬戸先生)

▼印堂(いんどう)

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鼻づまりに効くツボです。

「左右の眉毛の内側を結んだ、ちょうど中間にあるツボです。鼻づまりに使う場合は、指で頭の奥に向かって押すより、眉間から鼻に向けて圧をかけるようにすると効果的です。
季節や体の状況に関係なく鼻づまりの症状がある場合に使え、即効性があります」(瀬戸先生)

▼外関(がいかん)

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鼻水など、寒さによる鼻の不調に効きます。

「手の甲側の手首の関節から指3本分下の位置にあるツボです。

外関は、体の表面を守ってくれる衛気(えき)というエネルギーを強くします。衛気は鼻の粘膜にも流れており、外関を使うと体の冷えからくる鼻水などが改善します。衛気は免疫力にも関わるので、風邪など感染症予防にも活用できます」(瀬戸先生)

▼列缺(れっけつ)

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鼻の不調や、鼻の不調からくる頭の重さなど改善します。

「手首の内側の太いシワから、指2本分内側で親指側の脈が触れる位置にあるツボです。

列缺は肺につながるツボで、肺の力を元気にして鼻の症状を改善します。また、肺と表裏関係にある大腸との連絡もあるので、両方を強くすることができ、鼻の不調やそこから生じる様々な不調に効果的です」(瀬戸先生)

▼温溜(おんる)

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大腸に働いて、鼻水や鼻づまりなどを改善します。

「手の甲を上にしたときに、肘と手首のおよそ中間で、親指側の腕の側面にあるツボです。

『温』は“温める”、『溜』は”したたる”“たまる”という意味ですが、温溜は大腸にぬくもりを送ります。お腹の冷えは様々な部位に悪影響がありますが、温溜を使うことで程よい調子を保ちます。鼻水、鼻づまりなど、鼻の不調を改善する効果があります」(瀬戸先生)

ツボ以外にも効果的なケアがあるといいます。

「蒸しタオルを鼻に当てて、蒸気を鼻腔に入れるのも有効です。蒸しタオルはレンジで作っても大丈夫です。ラベンダーなどの精油を含ませると、より効果的です。ただし、スーッとするミント系の精油は、肺を冷やして鼻の症状がかえってひどくなることもあるので注意してください。

また、発酵食品も、肺と表裏関係にある大腸を元気にするのに有効です。味噌などの発酵食品を使った鍋で、体を温める食事もオススメです」(瀬戸先生)

今年は暖冬傾向が予想されますが、急な寒さや雪などに油断はできません。不快な鼻の症状が起きないよう、ケアしてみてはいかがでしょうか。

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