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ハリケーン・Otis
最も強いランクのカテゴリー5でメキシコ上陸

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2023/10/26 09:28 ウェザーニュース

太平洋で急発達したハリケーン・Otisは5段階ある強さのランクで最も強力なカテゴリー5で、日本時間の25日(水)午後、メキシコのアカプルコ近くに上陸しました。メキシコには今月だけで4つの熱帯低気圧が上陸しています。

アカプルコ沖の島では瞬間風速60m/s超

日本時間の25日(水)0時の時点で中心気圧が993hPaで、トロピカル・ストームだったOtisは短時間で急発達。12時間後の12時には中心気圧が927hPaまで低下し、ハリケーンの中でも最も強いランクに当たる、カテゴリー5の勢力となっています。これだけの急発達は、メキシコを襲ったハリケーンとして史上最強と言われる、2015年のパトリシアに並ぶ稀なものです。

メキシコの太平洋沿岸は海面水温が30℃前後と発達に十分な高さがあったことや、風の鉛直シアが弱い(高度による風向や風速の変化が小さい)ことで急速に発達したとみられます。今年は地球規模で過去最高の高温となり、海面水温も記録的に高い状態となっていました。
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Otisは発達のピークで25日(水)午後にメキシコのアカプルコ付近に上陸し、アカプルコ沖合の小さな島、ロケタ島の観測点では瞬間的に60m/sを超える猛烈な風を記録しました。

アカプルコ付近には今月初めにトロピカル・ストームMaxが上陸していて、メキシコ全体では10月だけで4つ目の熱帯低気圧やハリケーンの上陸となります。
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Otisは上陸後、急速に勢力を弱めたものの、依然として活発な雨雲を伴っています。多い所では200mm以上の雨が降り、さらに100mm前後の雨が予想されるため、気象当局は洪水や土砂災害の発生に警戒するよう、呼びかけています。
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