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各地で巨大な“つるし雲”が出現 富士山や八ヶ岳連峰の風下に浮かぶ

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2023/10/20 08:55 ウェザーニュース

今日10月20日(金)の朝は東日本の所々で、上空に滑らかな形状の雲が出現しています。

上空の風に乗って流れる普通の雲と違い、いちど出現すると場所がほとんど動きません。その様子が山の風下に吊されているように見えるので「つるし雲」と呼ばれます。
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つるし雲とは

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つるし雲は「レンズ雲」と呼ばれる種類の雲の一種で、高い山の風下に出現します。特に、
 ・上空を一定の強い風が吹いている
 ・上空の空気が湿っている
という気象条件が重なった時に発生しやすくなります。

強い風が山にぶつかると風の流れが変わり、風下では上下に振動する空気の波ができます。これを山岳波と呼びます。空気が湿っていると、波の山の部分で空気が上昇することで雲が発生し、波の谷の部分で空気が下降することで雲が消える、という原理で波に沿って雲ができます。

波の上下する場所はほぼ一定なので、空気は入れ替わっていても同じ場所で雲が出現し続けるわけです。

富士山のような単独峰の風下では円盤状や手羽先状のレンズ雲になり、山脈の風下に出来る場合は山脈と平行な帯状のロール雲になることもあります。

天気が下り坂に向かう予兆

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上空に湿った空気が流れ込んでいるときに発生するという条件から、つるし雲が見えると天気が下り坂に向かうことが多いといわれます。

今日は日本海に発生する低気圧から伸びる前線が西日本から東日本を通過する予想で、この低気圧や前線に向かって南西からの湿った風が吹いているため、富士山や八ヶ岳連邦、北アルプスなど風下につるし雲が出現したとみられます。まさに天気は下り坂で、つるし雲の見えている地域では午後に雨の降り所が多くなりそうです。
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写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿) 長野県佐久市の空 さん けん さん 長野県東御市の空 さん