秋に発生しやすい濃霧とは
気象庁では、視程(水平方向に見通せる距離)によって霧を3段階に分けています。靄(もや)は、視程が1km以上10km未満。霧(きり)は1km未満、濃霧(のうむ)はおよそ100mしか見通せない状態です。
秋になると霧が多く発生するのは、朝晩の気温が昼間に比べて低くなり、空気中の水分が凝結されて微小な浮遊水滴ができるためです。
北部や高地では夏に多く発生しますが、内陸部では秋がもっとも発生しやすい時期となります。
地形的に霧が発生しやすいのは、内陸部の標高の高い山間部や盆地などです。霧ヶ峰(長野県茅野市・諏訪市・下諏訪町)など、地名に『霧』が含まれている場所は、地形や気象状況から霧の発生率が高い場所だといえるでしょう。
昼と夜の寒暖差が激しくなる秋は、特に夜から朝にかけて靄や霧が濃霧となりやすいので、運転に気をつけなければなりません。
秋になると霧が多く発生するのは、朝晩の気温が昼間に比べて低くなり、空気中の水分が凝結されて微小な浮遊水滴ができるためです。
北部や高地では夏に多く発生しますが、内陸部では秋がもっとも発生しやすい時期となります。
地形的に霧が発生しやすいのは、内陸部の標高の高い山間部や盆地などです。霧ヶ峰(長野県茅野市・諏訪市・下諏訪町)など、地名に『霧』が含まれている場所は、地形や気象状況から霧の発生率が高い場所だといえるでしょう。
昼と夜の寒暖差が激しくなる秋は、特に夜から朝にかけて靄や霧が濃霧となりやすいので、運転に気をつけなければなりません。
ハイビームよりロービームの方が見えやすい?

JAFでは、濃霧の中で前方の車両はどう見えるかテストを行い、検証しました。条件は視程30mと60mです。
前方の停止車両は、無灯火、テールランプ点灯、リアフォグランプ点灯、ブレーキランプ点灯の4パターン。自動車のヘッドライトは、昼間が下向き、夜間はロービーム(下向き)とハイビーム(上向き)でテストしました。
結果は上表のとおりです。視程30mでは、前方の停止車両が無灯火の場合がもっとも見えにくく、テールランプを点灯してもかなり見えにくい状態でした。
一方、リアフォグランプを点灯すると、かなり手前から見えました。また、ブレーキランプもかなり手前から見えるので、停車中はブレーキランプを点灯させた方が安全です。
さらに、ヘッドライトをハイビームにすると光が遠くまで届かず、濃霧の中ではかえって前方が見えにくいこともわかりました。
前方の停止車両は、無灯火、テールランプ点灯、リアフォグランプ点灯、ブレーキランプ点灯の4パターン。自動車のヘッドライトは、昼間が下向き、夜間はロービーム(下向き)とハイビーム(上向き)でテストしました。
結果は上表のとおりです。視程30mでは、前方の停止車両が無灯火の場合がもっとも見えにくく、テールランプを点灯してもかなり見えにくい状態でした。
一方、リアフォグランプを点灯すると、かなり手前から見えました。また、ブレーキランプもかなり手前から見えるので、停車中はブレーキランプを点灯させた方が安全です。
さらに、ヘッドライトをハイビームにすると光が遠くまで届かず、濃霧の中ではかえって前方が見えにくいこともわかりました。

視程30mの倍くらい見通しがきく視程60mの結果も見てみましょう。
昼間は4パターンのどれも見えづらいことがわかりました。夜間の場合は、ヘッドライトをロービームにした場合とハイビームにした場合で大きな差が出ました。4パターンすべてで、ヘッドライトをロービームにしたほうが前方の停止車両を早く発見できたのです。
これは、濃霧の中でヘッドライトをハイビームにすると、灯りが霧に乱反射して、かえって視界が悪くなるためだと思われます。
昼間は4パターンのどれも見えづらいことがわかりました。夜間の場合は、ヘッドライトをロービームにした場合とハイビームにした場合で大きな差が出ました。4パターンすべてで、ヘッドライトをロービームにしたほうが前方の停止車両を早く発見できたのです。
これは、濃霧の中でヘッドライトをハイビームにすると、灯りが霧に乱反射して、かえって視界が悪くなるためだと思われます。
濃霧の中で安全に運転するには?
走行中に霧が発生したり、それがどんどん深まって濃霧になったりした場合、どう対処すればいいのでしょうか。JAFの検証から導かれる対策を紹介します。
まず、走行中に濃霧に遭遇したらスピードを落とし、前の車との車間距離を十分とってください。
濃霧の中では視界が狭くなり、まっすぐ走ることも困難になります。高速道路では左側車線(走行車線)を走り、車道の側方に設けられた視線誘導灯などを確認してください。一般道では道路の白線(黄線)など近くのものを目印に運転しましょう。
窓を少し開けて、周囲の音から状況を把握することも有効です。
ヘッドライトはロービームにして早めに点灯し、フォグランプが装備されていれば前後とも点灯してください。
“センターラインが遠くまで見えない”“前の車が見えにくい”など、運転が難しい場合は無理をしないことも大切です。
危険を感じたら無理に運転を続けずに、高速道路であればサービスエリアやパーキングエリア、一般道であれば最寄りの駐車場に避難しましょう。ラジオやスマホで交通情報を確認し、落ち着いて霧が晴れるのを待つのがベストの選択です。
高速道路でも一般道でも、道路上の停車は後続車に追突される恐れがあるので、絶対にやめましょう。
この時季、突然の濃霧は都市部でも発生することがたびたびありますので、出かける前には、天気予報をチェックすることも忘れずに。
また、ドライバーが安全運転を心がけることはもちろんですが、歩行者側も夕暮れ時などを含め、ドライバーから見落とされる危険性を考えて車の動向に注意したり、できるだけ反射材を身に着けたりするなどの対策を取るようにしましょう。
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まず、走行中に濃霧に遭遇したらスピードを落とし、前の車との車間距離を十分とってください。
濃霧の中では視界が狭くなり、まっすぐ走ることも困難になります。高速道路では左側車線(走行車線)を走り、車道の側方に設けられた視線誘導灯などを確認してください。一般道では道路の白線(黄線)など近くのものを目印に運転しましょう。
窓を少し開けて、周囲の音から状況を把握することも有効です。
ヘッドライトはロービームにして早めに点灯し、フォグランプが装備されていれば前後とも点灯してください。
“センターラインが遠くまで見えない”“前の車が見えにくい”など、運転が難しい場合は無理をしないことも大切です。
危険を感じたら無理に運転を続けずに、高速道路であればサービスエリアやパーキングエリア、一般道であれば最寄りの駐車場に避難しましょう。ラジオやスマホで交通情報を確認し、落ち着いて霧が晴れるのを待つのがベストの選択です。
高速道路でも一般道でも、道路上の停車は後続車に追突される恐れがあるので、絶対にやめましょう。
この時季、突然の濃霧は都市部でも発生することがたびたびありますので、出かける前には、天気予報をチェックすることも忘れずに。
また、ドライバーが安全運転を心がけることはもちろんですが、歩行者側も夕暮れ時などを含め、ドライバーから見落とされる危険性を考えて車の動向に注意したり、できるだけ反射材を身に着けたりするなどの対策を取るようにしましょう。
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出典・参考
JAF「濃霧のとき、前方のクルマや歩行者はどう見える?(JAFユーザーテスト)」、同「[Q]濃霧走行時の注意点」