流水手洗い後の素手には落とし切れない菌が
エフコープ商品検査センター「りんご館」が、異なる手洗い方法で手を洗って素手で握った場合と、手洗いをしてからラップで握る方法で、人の手に普通に存在し、食中毒の原因ともなる「黄色ブドウ球菌」の菌の数を検証しました。
検証は、次の条件で作ったおにぎりをチャック付き保存袋に入れ、25℃で保存した場合の、【直後】【5時間後】【10時間後】の菌数を調べる方法で行いました。
条件A:流水で5秒手洗い+素手で握る
条件B:石鹸で洗う+素手で握る
条件C:石鹸で洗う+ラップで握る
検証は、次の条件で作ったおにぎりをチャック付き保存袋に入れ、25℃で保存した場合の、【直後】【5時間後】【10時間後】の菌数を調べる方法で行いました。
条件A:流水で5秒手洗い+素手で握る
条件B:石鹸で洗う+素手で握る
条件C:石鹸で洗う+ラップで握る
「検証の結果、ラップで握ったおにぎりは10時間後も菌数はほとんど変わりませんが、手洗い後に手で握ったものは、石鹸で洗ったものも徐々に菌数が増えていきました。
どんなに手を洗っても手から完全に菌を落し切ることは難しく、時間の経過とともに食中毒のリスクは高まると言えそうです」(光安さん)
どんなに手を洗っても手から完全に菌を落し切ることは難しく、時間の経過とともに食中毒のリスクは高まると言えそうです」(光安さん)
保存の仕方によっても菌が増殖
おにぎりは保存の仕方によっても菌が増殖するそうです。
前の実験で最も菌が増えた条件A(流水で5秒手洗い+素手で握る)のおにぎりをチャック付き保存袋に入れて、以下の3つの条件で保存した【直後】【5時間後】【10時間後】の菌数を調べました。
条件Ⅰ:25℃で保存
条件Ⅱ:家庭用の冷蔵庫(8℃)で保存
条件Ⅲ:保冷剤200gを入れた保冷バッグで保存
前の実験で最も菌が増えた条件A(流水で5秒手洗い+素手で握る)のおにぎりをチャック付き保存袋に入れて、以下の3つの条件で保存した【直後】【5時間後】【10時間後】の菌数を調べました。
条件Ⅰ:25℃で保存
条件Ⅱ:家庭用の冷蔵庫(8℃)で保存
条件Ⅲ:保冷剤200gを入れた保冷バッグで保存
「検証の結果、5時間後は25℃の保存が他の2つより175倍も菌が増え、10時間後には食中毒を起こす可能性があるレベルまで菌が増殖しています。保冷バッグも5時間後までは冷蔵庫と同じ程度ですが、10時間後にはやはり菌が増殖しています。
おにぎりを作ってから食べるまでに時間があるときは、菌の増殖が抑えられる15℃以下に置き、おにぎりを持って出かける先に冷蔵庫があれば、途中までは保冷バッグに入れて、着いたら冷蔵庫に入れるのがおすすめです。
手はまず石鹸で丁寧に洗うことが重要ですが、それでも菌を落としきることはできないので、おにぎりは素手で握らずラップで握り、冷蔵庫で保存することで菌の増殖を抑えることができるといえそうです」(光安さん)
気温が下がってくると、つい食中毒に対する警戒がゆるみがちです。秋の行楽シーズン、おにぎりを持って出かけるときは、作り方や保存法に十分注意しましょう。
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おにぎりを作ってから食べるまでに時間があるときは、菌の増殖が抑えられる15℃以下に置き、おにぎりを持って出かける先に冷蔵庫があれば、途中までは保冷バッグに入れて、着いたら冷蔵庫に入れるのがおすすめです。
手はまず石鹸で丁寧に洗うことが重要ですが、それでも菌を落としきることはできないので、おにぎりは素手で握らずラップで握り、冷蔵庫で保存することで菌の増殖を抑えることができるといえそうです」(光安さん)
気温が下がってくると、つい食中毒に対する警戒がゆるみがちです。秋の行楽シーズン、おにぎりを持って出かけるときは、作り方や保存法に十分注意しましょう。
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参考資料など
取材協力/エフコープ生活協同組合 CHEER!days