facebook line twitter mail

ぶどうは皮ごと食べるのがオススメ? 肌の弾力を改善させる成分に注目

top

2023/10/08 05:00 ウェザーニュース

秋の代表的な果物の一つ、ぶどう。今の時季、色とりどりのさまざまな品種が店頭に並んでいます。

ぶどうは皮が気になるから、むいてから食べるという方も少なくないですが、最近では皮ごと食べられる品種が増えてきているそうです。その理由を野菜ソムリエプロの吉田謹子さんに伺いました。

皮ごと食べられるぶどうが増加

「ぶどうは栽培や出荷を機械化するのが難しい果物で手間がかかるため、最近では生産者が減る傾向にあります。一方、消費者はぶどうに対して高級志向が強まっています。

そこで、少ない生産量でも高級なぶどうを栽培するという生産者が増えました。ぶどうの味はどんどん良くなり、しかも種なしで皮も含めて丸ごと食べられる高級なぶどうが増えてきたのです。

これは、ぶどうは皮と、皮のすぐ下の果肉の間に栄養が豊富であることと、皮ごと食べるとより甘さを感じること、またむく手間がなく食べやすいことから、と言われています」(吉田さん)

ぶどうの皮の栄養に着目

box1
ぶどうを皮ごと食べた時とむいて食べた時の栄養成分にどのくらい差があるのでしょうか。

「ぶどうを皮ごと食べると、たとえば高血圧を予防するカリウムや腸内環境を整える食物繊維は約2倍、造血や体内の細胞や組織を作ることを促進する働きがあると言われる葉酸は約5倍の差が出てきます。

また、アンチエイジングや眼精疲労などに効果があると言われるポリフェノール、アントシアニン、タンニンやカテキンなども豊富です」(吉田さん)

レスベラトロールには美肌効果が

これから乾燥する時季に向けて、女性にうれしい美肌効果がある物質も含まれているそうです。

「ぶどうの皮には、ポリフェノールの一種である『レスベラトロール』が含まれています。レスベラトロールには強力な抗酸化作用があり、細胞の酸化を防いで肌の弾力を改善し、美肌効果があるとして、特に注目されています。またビタミンCも豊富なので、夏の紫外線でダメージを受けた肌には、皮ごと食べるのがおすすめです」(吉田さん)

ぶどうの皮の表面に白く見える粉はブルームといい、表面を守るためにぶどうが出す物質で、鮮度が良いほどブルームが真っ白に見えます。農薬ではないので、皮ごと食べても問題はありません。また、残留農薬についても日本には厳しい基準があり、皮ごとでも安心して食べられるよう管理されているといいます。

シャインマスカットやナガノパープルなど、皮ごと食べられるぶどうの種類も増えています。皮といっしょに果汁たっぷりの果肉を食べて、爽やかな秋を満喫しましょう。
» お天気ニュースをアプリで読む» お天気ニュース 記事一覧