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置く場所によって効果が大違い? 防虫剤・除湿剤の最適な置き場所とは

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2023/09/26 05:01 ウェザーニュース

お彼岸を過ぎて長かった猛暑もようやく落ち着き、秋の気配が感じられるようになりました。夏服の出番も終わり、「そろそろ衣替えを」と考えている人も多いのではないでしょうか。

衣替えの際に配慮すべきこととして、使い終わった夏服の適切な収納・保管が挙げられます。その際に大切なのが防虫剤や除湿剤の適切な使用方法です。

それらの効果的な置き場所などについて、各種の防虫剤・除湿剤などを製造・販売している日用品メーカー・エステーにお話を伺いました。

衣替えの前にやっておくべきことは?

特に朝夕の気温の低下が感じられるようになり、今年も衣替えの季節がやってきました。出番を終えた夏服類を収納する前に、やっておくべきことはありますか。

「衣服を収納する際には『汚れを落とした後で』が鉄則です。

衣服の汚れや繊維にこびり付いた皮脂などは、時間が経てば経つほど、しつこく落としにくいシミや黄ばみの原因になってしまいます。

汚れや皮脂は動物性繊維でも化学繊維でも衣類害虫にとってのエサ・栄養分となり、カビも発生しやすくなります。衣替えの前に自宅での洗濯やクリーニング店に持ち込むなどして、必ず汚れを落としてから収納するようにしてください。

洗濯が終わった衣類はよく乾燥させてください。衣替えは、晴れて空気が乾燥した日に行ってください。雨の日などは湿気も一緒に収納スペースに取り込むことになり、カビの原因につながります。

収納スペースの清掃も、事前に行っておくようにしましょう」(エステー)

防虫剤を置くのは衣類の上?

大切な衣類を虫に食われないよう、防虫対策が大切です。衣替えの際に使う防虫剤も、置く場所によって効果が変わるといいます。

「防虫剤の成分は空気よりも重く、上から下へと広がっていきます。そのため、衣装ケースや引き出しに入れる防虫剤は、衣類の上に置くことを推奨しています。

吊り下げるタイプは、1つなら収納スペースのパイプの真ん中の位置に、複数なら等間隔に掛けると効果が高まります。

防虫効果をより高めるには、収納ケースや引き出しへの衣類の詰め込み過ぎを避けることも必要です。ぎゅうぎゅう詰めの状態ですと防虫成分が行き渡りにくくなりますので、多くても『8分目』までをメドとしてください」(エステー)

最近はウォークインクローゼットなど、比較的広い空間に衣類を収納する家庭も多いようです。大型空間で衣類を収納・保管する際の注意点はありますか。

「ウォークインクローゼットなどの大型空間やパイプハンガーを使用したオープン空間で虫から衣類を守るには、揮発性ではなく、防虫成分を使っているカバータイプやシートタイプの防虫剤が効果的です。

揮発性の防虫剤は、防虫成分が上から下へと広がっていく性質をもっているため、大型空間だと蒸散(拡散)してしまうからです。

防虫剤はスペースの端に寄せたり、1ヵ所にまとめたりせず、均等に置いてください。また、『適量』を使用することも大切です。

防虫剤の適量は収納する衣類の数ではなく、スペースの大きさによって定められていますので、たとえば収められた衣類が1枚でも10枚でも同じ量が必要になります。製品のパッケージに記載されている『使用量』を守って、効果的な防虫を心がけてください」(エステー)
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除湿剤は湿気が溜まりやすい場所に

冬場は夏場に比べて乾燥しているイメージですが、屋内では暖房の使用で案外高い湿気を感じることもあります。収納スペースに除湿剤を置く際、ベストな置き場所や注意点は。

「引き出しや衣装ケースなどの狭いスペースには、空気中の水分がゼリー状に固まる『シートタイプ』の除湿剤がおすすめです。使用する場合は、吸収面を上にして衣類の上に置いてください。衣類で吸収面をふさいでしまうと、除湿効果は低下します。

また、湿気は水分ですので空気より重く、クローゼットなどの空間では下部から溜まっていきます。そのため、容器内に空気中の水分が貯まっていく『タンクタイプ』の除湿剤を置く場合は、収納スペースの床部分か、湿気を含む空気が滞留しやすい四隅に置くと、除湿効果が高まります。

なお、液体は水ではなく塩化カルシウム水溶液という物質なので、再利用はできません。

クローゼットで除湿剤を使用する際は、タンクタイプとパイプに吊り下げるタイプの併用が効果的です。

防虫剤と同様に、除湿剤を使う場合も衣類の詰め込み過ぎはNGです。収納前に衣装ケースやクローゼットを十分乾燥させて、収納後は定期的に換気も行ってください」(エステー)

この夏、愛用してきた夏物の衣類を来年もきれいに着られるように、防虫剤、除湿剤を正しく使いながら上手に衣替えをしましょう。
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参考資料など

取材協力/エステー株式会社