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ボタンひとつのエアコン節電対策とは!?

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2023/07/13 10:01 ウェザーニュース

真夏のような暑さの日が増え、熱中症予防のためにもエアコンの使用は必須の状況です。

一方で節電にも高い関心が寄せられていますが、実はリモコンの「ボタンひとつ」の操作で効果的な節電対策ができるといいます。その方法について、ダイキン工業コーポレートコミュニケーション室広報グループの重政周之(しげまさ・ちかし)さんに伺いました。

(1)【風量】は「自動」に

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熱中症予防のためには節電を意識し過ぎて無理にエアコンを止めず、適切な使用が大前提ですが、そのうえで簡単・効果的なリモコンボタンの設定はどのようにすればいいのでしょうか。

「まず、風量を『自動』に設定してください。『微風』や『弱風』はファンの回転音が静かなので、節電効果が高いイメージがありますが、実は風量が少ないと設定温度まで室温を下げるのに時間がかかってしまい、その分だけ無駄な電気代がかかってしまうのです。

これに対して『自動』の場合は、大風量で室内を一気に冷やしてくれます。さらに風量が強まって体に適度な風が当たようになると、体感温度が下がって涼しく感じられる効果もあります。

風量を強めるとわずかに消費電力は増えますが、温度を下げていくときに比べるとわずかかで済むのです」(重政さん)

(2)【風向き】は「水平」or「上向き」に

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風向きにもいくつかの設定がありますが。

「風向きは『水平』『上向き』にしてください。冷たい空気は上から下に向かう特性があります。そのため、エアコンを付けたときに冷たい空気が部屋の下部にたまって、温度ムラができてしまうことがあります。

温度ムラができてしまうと、エアコンが上部の熱い空気を吸い込んだとき、機器が“部屋はまだ冷えていない”と判断して、部屋を冷やしすぎてしまう場合があります。この際に無駄な電気を使ってしまうことになるのです。

この温度ムラをなくすために、風向きを『水平』『上向き』にしておく必要があります。そうすると部屋の上部に冷たい空気がはき出され、自然と下部へ向かって下りてくるので、温度ムラができにくくなります。
さらに、扇風機やサーキュレーター、空気清浄機などを室内機の向かい側に置き、天井に向けて空気を持ち上げるように運転すれば、室内の空気が撹拌され、より温度ムラが抑えられます」(重政さん)

(3)短時間の外出なら「つけっぱなし」に

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リモコンのボタン操作以外に、簡単にできる節電対策はありますか。

「エアコンを運転している部屋を離れたり、外出が短時間だったりする場合は、『つけっぱなし』が効果的です。

エアコンは暑い部屋を冷やすときに多くの電気を使います。設定温度まで室内の空気を冷やした後、その温度を維持している間は、熱い空気を冷やすのに比べて少ない消費電力で済みます。

節電を意識して“部屋が涼しくなったからエアコンを止め、暑くなったから再びスイッチを入れよう”と、こまめにスイッチのオン・オフを繰り返しての温度調節を行うと、部屋を冷やすための運転が多くなり、結果的に消費電力を増大させてしまうことになってしまうのです」(重政さん)

どの程度の時間であれば、エアコンを「つけっぱなし」にしておくと節電効果が高まるのでしょうか。

「最高気温36.3℃の猛暑日に、エアコンの設定を『冷房26℃』として、実験をしてみました。その結果、日中は35分までの外出であれば、エアコンをつけっぱなしにしたほうが、こまめにスイッチをオン・オフしたよりも消費電力が少なく済む、つまり節電効果が高まりました。

スイッチのオン・オフによって、エアコンがひどく劣化するということもありません。

室内外の温度差が少ない早朝や夜間は、18分までの離室・外出であれば『つけっぱなし』のほうが、節電効果が高まります。時間帯も意識してエアコンを止めるか、つけたままにしておくかを判断してください」(重政さん)

エアコンと扇風機の併用も効果的と聞きます。

「エアコンが利いた部屋で扇風機を使うと、体感温度を下げる効果がより高まります。扇風機は弱い風量で構いませんので、続けて回しておくのがポイントです。ただし、扇風機を体の近くで回すと、弱い風量でも体が冷えすぎてしまうことがあるので注意してください。

扇風機の『弱』『微風』にしても風が気になるときや寝るときに使う場合は、扇風機部屋の壁や天井に向けてください。風が壁や天井に当たってはね返り柔らかい風になります」(重政さん)

その他、運転時以外にも、「室内機のフィルター掃除」や「室外機周りの風通しをよくしておく」といった点も日頃から注意しておくと、エアコンの運転効率の低下を抑えられ、節電につながるといいます。


熱中症予防のためにエアコンの適切な使用が求められています。

節電を意識し過ぎるあまり、無理にエアコンの使用を控えることはせず、簡単なボタン操作などの使い方を工夫することで、“無理なく”できる、エアコンの節電対策を心がけてみてはいかがでしょうか。
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