facebook line twitter mail

トイレにもカビが生える? カビが発生しやすい場所と対策のポイント

top

2023/07/03 10:01 ウェザーニュース

梅雨どきはカビが気になる季節です。これから夏にかけても湿度の高い日が続き、カビは増え続けるので、早目に手を打つ必要があります。

家の中でも、トイレのカビは見つけにくく、落としにくいものです。どうすればトイレのカビを発見し、きれいにできるのでしょうか。全国で家事代行サービスなどを展開するカジタク・ハウスクリーニングチームの上田律樹さんに、トイレのカビの発見法と落とし方を教えていただきます。

トイレでカビが発生する理由と場所

一般的にトイレは、家の中で日当たりが悪く、湿気の多い場所に設置されているものです。そこに水漏れなど排水管の故障が起こったり、換気が不十分であったりすれば、カビが発生する条件が整います。

また、奥にゴミ箱や小物類を放置しがちで、ホコリが溜まりやすいこともカビが発生する原因の一つです。

このようにトイレは、「湿気を筆頭にカビが生えやすい条件がそろった環境」とされています。

トイレにカビを発生させないためには

このように不利な条件のトイレにカビを生えさせないためには、どうすればいいのでしょうか。

「トイレは毎日使う場所なので、毎日少しずつ汚れを取り除くことでカビの発生を防ぐことができます」と上田さんは語ります。

「まずは、こまめな換気で湿気を溜めないことが大事です。トイレの使用後は、便座のフタを閉めるだけでも湿気対策になります。

カビ予防には、エタノール500mlに対して塩化ベンザルコニウムを20ml混ぜたものをスプレーし、換気しておきましょう。就寝前の、トイレ使用が少なくなる夜に行うのがポイントです。

さらにタンク内と便器のカビを予防するには、タンク内にトイレタンク専用の漂白剤や、酸素系の過炭酸ナトリウムが使われている酸素系漂白剤を入れておくと良いでしょう。

水を流すたびに漂白剤の混ざった水が流れるので、便器の黒ずみ予防にもなります。漂白剤が溶けきると効果がなくなるので、月に1回はタンク内に漂白剤を入れてください。

ただし、塩素系漂白剤は絶対に使わないようにご注意ください。塩素によってタンク内部の配管やゴムのパッキンなどの部品を傷めてしまう恐れがあります」(上田さん)

トイレのカビのお掃除方法

いったん発生してしまったカビは、どうすれば落とせるのでしょうか。便器、壁、床など場所ごとに教えてもらいました。

「便器に発生したカビは、重曹とクエン酸水で落としてください。まず、便器内に重曹を振りかけます。次に便器内の水が溜まっている個所にクエン酸を入れて溶かします。その後、ブラシを使ってクエン酸水と重曹を混ぜ合わせながら洗ってください。混ぜ合わせると泡が出ますが、この泡が黒ずみ除去に効果をもたらします。

壁に生えたカビを落とすには、乳酸系のカビ取り剤や消毒用エタノールがお勧めです。カビ取り剤を吹きかけたら強くこすらず、スポンジなどできれいに拭き取ることが重要です。

床に発生したカビは、消毒用エタノールを吹き付けて雑巾などで拭き取りましょう。その後、床全体を除菌のできる使い捨てシートで、きれいに拭き取ってください。お掃除中は、換気扇を回すことを忘れずに」(上田さん)

トイレタンクはどうお掃除すればいいのでしょうか。

「100mlの水に対してクエン酸小さじ1/2を入れてよく混ぜ、クエン酸水を作ります。それを手洗い器と蛇口にスプレーで吹きかけてください。手洗い器はメラミンスポンジで擦り洗いし、蛇口は捨ててしまうストッキングやアクリル製の布などで磨き上げます。

さらに蛇口にクエン酸水をスプレーし、使い古しの歯ブラシで磨きます。乾いた雑巾などで全体を乾拭きしたら、外側は終了です」(上田さん)

タンクの内部は、どうすればいいのでしょうか

「タンクのフタを少しずらし、タンク内に重曹を1カップほど入れ、6時間以上時間を置いてください。時間が経ったら、水を流せば終了です。就寝前やお出かけ前など、トイレを使わない時間帯に行ってください」(上田さん)

トイレの徹底洗浄は、最低でも月に1~2回は行ったほうがいいようです。特に壁面やタンクの中はカビが発生しやすいので、定期的なお掃除がオススメです。

トイレのカビ対策をしっかり行って、梅雨や夏を快適に過ごしましょう。

» アプリ お天気ニュース記事一覧» お天気ニュース記事一覧

参考資料など

取材協力:アクティア株式会社(https://www.kajitaku.com/)