お茶にとっての水の存在とは
そもそも、お茶と水とはどんな関係にあるのでしょうか。
「淹れられたお茶の成分を調べると、水が99.7%で溶け出した茶葉の成分は0.3%といわれています。ですから、いくらいい茶葉を選んでも、適した水で淹れなければお茶が台無しになってしまうのです。
お茶には、病気の予防に役立ったり健康維持に役立ったりする栄養素が含まれています。さらに、旨み成分や渋み成分があり、お茶の味わいを引き立たせています。これらをしっかり味わうには、水にクセや臭いがあってはなりません。
もっとも理想的な水は、ミネラルウォーターです。ただし、カルシウムなどが含まれているミネラルウォーターもあるので、表示をチェックして、そうではないものを選んでください」(杉村さん)
「淹れられたお茶の成分を調べると、水が99.7%で溶け出した茶葉の成分は0.3%といわれています。ですから、いくらいい茶葉を選んでも、適した水で淹れなければお茶が台無しになってしまうのです。
お茶には、病気の予防に役立ったり健康維持に役立ったりする栄養素が含まれています。さらに、旨み成分や渋み成分があり、お茶の味わいを引き立たせています。これらをしっかり味わうには、水にクセや臭いがあってはなりません。
もっとも理想的な水は、ミネラルウォーターです。ただし、カルシウムなどが含まれているミネラルウォーターもあるので、表示をチェックして、そうではないものを選んでください」(杉村さん)
お茶を淹れるのに適した水
水道水でもOKなのでしょうか。
「水道水には、カルキが含まれています。カルキとは、消毒するための塩素や石灰などの化学物質です。水道水でお茶を淹れるときは、カルキ臭を抜くために、一度沸騰させてから使ってください。
ただし、長く沸騰させるとお茶の深みを引き出す炭酸ガスが減少してしまうので、3分間ほどでいいでしょう。
水には、溶けているカルシウムイオンとマグネシウムイオンの量が60mg/L以下の「軟水」と、120mg/L以上の「硬水」があります。日本の水の多くは軟水で、ヨーロッパの水の多くは硬水です。
お茶を淹れるのに適しているのは軟水です。中でも硬度30~80mg/Lの水で淹れたお茶が、もっとも味や香りが良いといわれています」(杉村さん)
東京都水道局で測定している蛇口での硬度の平均値は60mg/L程度なので、カルキ臭を抜けば水道水はお茶を淹れるのに適した硬度といえるようです。
「水道水には、カルキが含まれています。カルキとは、消毒するための塩素や石灰などの化学物質です。水道水でお茶を淹れるときは、カルキ臭を抜くために、一度沸騰させてから使ってください。
ただし、長く沸騰させるとお茶の深みを引き出す炭酸ガスが減少してしまうので、3分間ほどでいいでしょう。
水には、溶けているカルシウムイオンとマグネシウムイオンの量が60mg/L以下の「軟水」と、120mg/L以上の「硬水」があります。日本の水の多くは軟水で、ヨーロッパの水の多くは硬水です。
お茶を淹れるのに適しているのは軟水です。中でも硬度30~80mg/Lの水で淹れたお茶が、もっとも味や香りが良いといわれています」(杉村さん)
東京都水道局で測定している蛇口での硬度の平均値は60mg/L程度なので、カルキ臭を抜けば水道水はお茶を淹れるのに適した硬度といえるようです。
お茶を淹れるのに適した水の温度は
お茶を淹れるときの水の温度は、何度くらいがいいのでしょうか。
「お茶は、注ぐお湯の温度によって引き出せる味わいが異なります。
温度が高いほどカフェインとカテキンが抽出されやすくなり、キリッとした苦みと渋みがよく出ます。一方、温度が低いとテアニンやアミノ酸類の甘みや旨みがよく出ます。
実は、高い温度ではすべての味の成分が抽出されるのですが、カフェインやカテキンは味がきつく、テアニンやアミノ酸類は味が薄いため、高い温度ではカフェインやカテキンの味に隠れてしまって、甘みや旨みを感じにくいのです。
こうしたことから、お茶を淹れるのに最適な水の温度は、70~80度(横に揺らすと湯気が上がる程度)になります。ただし、これは煎茶の温度です。玉露の場合は、50~60度のお湯を急須に注ぎ、2分間待って茶碗に注いでください」(杉村さん)
お茶を淹れる際は、茶葉だけでなく、使う水の種類と温度にもこだわってみるのはいかがでしょうか。
» アプリ お天気ニュース記事一覧» お天気ニュース記事一覧
「お茶は、注ぐお湯の温度によって引き出せる味わいが異なります。
温度が高いほどカフェインとカテキンが抽出されやすくなり、キリッとした苦みと渋みがよく出ます。一方、温度が低いとテアニンやアミノ酸類の甘みや旨みがよく出ます。
実は、高い温度ではすべての味の成分が抽出されるのですが、カフェインやカテキンは味がきつく、テアニンやアミノ酸類は味が薄いため、高い温度ではカフェインやカテキンの味に隠れてしまって、甘みや旨みを感じにくいのです。
こうしたことから、お茶を淹れるのに最適な水の温度は、70~80度(横に揺らすと湯気が上がる程度)になります。ただし、これは煎茶の温度です。玉露の場合は、50~60度のお湯を急須に注ぎ、2分間待って茶碗に注いでください」(杉村さん)
お茶を淹れる際は、茶葉だけでなく、使う水の種類と温度にもこだわってみるのはいかがでしょうか。
» アプリ お天気ニュース記事一覧» お天気ニュース記事一覧
*取材内容について、一部の記述に誤りがあったため修正しました。
参考資料など
東京都水道局「水の硬度」(https://www.waterworks.metro.tokyo.lg.jp/suigen/topic/02.html)