カムチャツカ半島 シベルチ火山で規模の大きな噴火
噴煙は高度1万5000m超
2023/04/11 05:10 ウェザーニュース
日本時間の今日4月10日(月)、ロシアのカムチャツカ半島にあるシベルチ火山の噴火活動が活発になっています。日本時間の22時10分頃に発生した噴火では、気象衛星ひまわり9号からの観測で噴煙が高度約1万5000mに到達していると推定されます。
カムチャツカ半島には多数の活火山があり、たびたび規模の大きな噴火を起こしています。シベルチ火山でも数年に一度、噴煙が1万メートル程度に達する大きな噴火が発生しています。
気象庁は23時16分に「遠地地震に関する情報」を発表し、昨年1月のトンガの火山噴火時のような津波が発生しないか監視するとしています。
ウェザーニュース地象センターの監視によると、23時30分現在、有意な潮位変化は観測されていません。
11日(火)5時に気象庁は、この噴火による日本への津波の影響はありませんと発表しました。(11日5時10分更新)
気象衛星でも噴煙を観測
スメル火山(Semeru/標高3676m)は、インドネシアのジャワ島の東部にある火山です。インドネシアに点在する活火山と同様に、たびたび噴煙を1万メートル以上に噴き上げる噴火を起こしていて、火砕流や泥流を発生させることもあります。
今回の噴火では、噴煙を対流圏の最上層付近まで噴き上げたとみられ、気象衛星ひまわりからも噴煙を確認しました。
警戒レベル4に引き上げ
フィリピン火山地震研究所(PHIVOLCS)は国民に向けて、タール火山の噴火活動への警戒レベルを0〜5の6段階で設定して発表しています。PHIVOLCSは段階的に警戒レベルを引き上げ、日本時間の20時30分には上から2番目の4に引き上げました。
周辺では降灰が確認され、現地当局は火砕流と津波の危険性があるとして、タール火山島とバタンガス州アゴンシロとローレルという地域に避難勧告をだしてます。
噴煙の状況次第では航空機に影響も
噴火により多量の火山灰が大気中に放出されると、それを吸い込んだ飛行機のエンジンが停止したり、操縦席の窓ガラスに傷が付いて見通しが利かなくなるなど、航空機の運航へ重大な影響を及ぼすおそれがあります。
今後の火山活動の状況次第では、北米とアジアを結ぶ国際線の航空便の経路変更などで、遅延等の影響が生じる可能性があります。
噴火による潮位変化の可能性を気象庁が調査
昨年1月にトンガの火山フンガトンガ=フンガハアパイで大規模な噴火が発生した際には、通常とは異なる津波が発生して、日本にも津波が到達しました。
今回のシベルチ火山の噴火も噴煙の高さが気象庁の設けた基準に達したため、気象庁は潮位変化を監視する旨の発表を行いました。
同様の発表は、昨年3月のマナム火山、昨年5月のベズィミアニィ火山、昨年12月のセメール火山の噴火に続いて、今回が4事例目です。
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噴火による潮位変化の可能性は気象庁が調査中
今年1月にトンガの火山フンガトンガ=フンガハアパイで大規模な噴火が発生した際には、通常とは異なる津波が発生して、日本にも津波が到達しました。
今回のスメル火山の噴火により津波が発生するかどうかはわかりませんが、気象庁は潮位変化を監視する旨の発表を行いました。
同様の発表は、3月のマナム火山、5月のベズィミアニィ火山の噴火に続いて、今回が3事例目です。