空気は「モノ」だった!?
私たちが毎日吸っている空気ですが、そもそも空気とは何でできているものなのでしょうか。改めて教えてください。
「空気は窒素(ちっそ)に酸素や二酸化炭素、さらにアルゴンというガスなど、さまざまな気体の集まりです。窒素が全体の78%と最も多く、酸素の21%が続きます。二酸化炭素やアルゴンなどは合わせて1%と少なくなっています」(重政さん)
それぞれの気体はどのような特徴をもっているのでしょうか。
「最も多く含まれている窒素は、生物の体を構成するたんぱく質などの基として重要な働きをしています。酸素は生物が呼吸をするために欠かせない物質で、酸素がないと呼吸をすることができなくなります。
二酸化炭素は植物が太陽光を浴びて光合成を行い、酸素を放出するために必要な気体です。生物が吐いた息の中にも含まれています」(重政さん)
空気は目で見ることもできず、重さも感じられず、つかむこともできません。それでも空気は「モノ」、つまり物質と考えていいのでしょうか。
「目には見えなくとも、空気は『モノ』であるといえます。紀元前200~150年頃、古代ギリシャの自然科学者ヘロンが、実験でそれを証明しています」(重政さん)
具体的にはどのような実験ですか。
「まず、何も入っていないビンをさかさまにして水の中に押し込みます。そうしてもビンの中に水は入ってきません。けれど、ビンの底に穴を開けると、ビンの中に水が入ってきます。
なぜ水が入ったかですが、それは、ビンの底に穴が開いたことによってビンの中に入っていた空気が出ていったからです。これが、空気が『モノ』、つまり物質であることの証明になるのです」(重政さん)
「空気は窒素(ちっそ)に酸素や二酸化炭素、さらにアルゴンというガスなど、さまざまな気体の集まりです。窒素が全体の78%と最も多く、酸素の21%が続きます。二酸化炭素やアルゴンなどは合わせて1%と少なくなっています」(重政さん)
それぞれの気体はどのような特徴をもっているのでしょうか。
「最も多く含まれている窒素は、生物の体を構成するたんぱく質などの基として重要な働きをしています。酸素は生物が呼吸をするために欠かせない物質で、酸素がないと呼吸をすることができなくなります。
二酸化炭素は植物が太陽光を浴びて光合成を行い、酸素を放出するために必要な気体です。生物が吐いた息の中にも含まれています」(重政さん)
空気は目で見ることもできず、重さも感じられず、つかむこともできません。それでも空気は「モノ」、つまり物質と考えていいのでしょうか。
「目には見えなくとも、空気は『モノ』であるといえます。紀元前200~150年頃、古代ギリシャの自然科学者ヘロンが、実験でそれを証明しています」(重政さん)
具体的にはどのような実験ですか。
「まず、何も入っていないビンをさかさまにして水の中に押し込みます。そうしてもビンの中に水は入ってきません。けれど、ビンの底に穴を開けると、ビンの中に水が入ってきます。
なぜ水が入ったかですが、それは、ビンの底に穴が開いたことによってビンの中に入っていた空気が出ていったからです。これが、空気が『モノ』、つまり物質であることの証明になるのです」(重政さん)
もし空気がなくなったら?
人間も動物も空気を吸うばかりですが、地球から空気がなくなってしまうことはないのでしょうか。
「空気はたくさん存在するだけでは、いつかはなくなってしまうはずですが、そうはなりません。なぜなら人間も動物も、さらに植物も吸った空気とほぼ同じ量の空気を吐き出していますので、地球上から空気がなくなることはありません。
人間や動物は空気を吸って体内に酸素を取り込み、二酸化炭素を吐き出します。植物は反対に二酸化炭素を取り込んで光合成をすることで、酸素を出しています。これによって空気中の二酸化炭素と酸素の量のバランスが一定に保たれてきました。
ところが、工場や自動車などから排出される二酸化炭素が昔に比べて増えました。さらに、酸素を作ってくれる森や草原の緑が少しずつ失われ、その結果、空気中の二酸化炭素と酸素のバランスが崩れ始めていることに気をつけなければいけません」(重政さん)
万が一空気がなくなったら、人間や地球はどうなってしまうのでしょう。
「人間を含めて呼吸をすることで生きている地球上の動植物は、空気なしでは絶対に生きていられません。空気のなくなった地球の気温は、-18℃ほどになるといわれています。
空気中に含まれる二酸化炭素などの温室効果ガスは、地球温暖化を招く半面、太陽からの熱を貯める役割を果たしています。そのため、空気がなくなると太陽からの熱を貯めることができなくなり、気温が上がらなくなってしまうのです。
同時にオゾン層も失われてしまいますから、有害な紫外線が直接地球上に降り注ぐことになります。
さらに、生物の体は空気が押す力である気圧と、体の中からの押す力がバランスよく保たれていることで形づくられています。空気がなくなれば、生物の体は破裂したり変形したりしてしまうのです。つまり、空気がなくなった地球は生物が棲(す)めない世界になってしまいます」(重政さん)
「空気はたくさん存在するだけでは、いつかはなくなってしまうはずですが、そうはなりません。なぜなら人間も動物も、さらに植物も吸った空気とほぼ同じ量の空気を吐き出していますので、地球上から空気がなくなることはありません。
人間や動物は空気を吸って体内に酸素を取り込み、二酸化炭素を吐き出します。植物は反対に二酸化炭素を取り込んで光合成をすることで、酸素を出しています。これによって空気中の二酸化炭素と酸素の量のバランスが一定に保たれてきました。
ところが、工場や自動車などから排出される二酸化炭素が昔に比べて増えました。さらに、酸素を作ってくれる森や草原の緑が少しずつ失われ、その結果、空気中の二酸化炭素と酸素のバランスが崩れ始めていることに気をつけなければいけません」(重政さん)
万が一空気がなくなったら、人間や地球はどうなってしまうのでしょう。
「人間を含めて呼吸をすることで生きている地球上の動植物は、空気なしでは絶対に生きていられません。空気のなくなった地球の気温は、-18℃ほどになるといわれています。
空気中に含まれる二酸化炭素などの温室効果ガスは、地球温暖化を招く半面、太陽からの熱を貯める役割を果たしています。そのため、空気がなくなると太陽からの熱を貯めることができなくなり、気温が上がらなくなってしまうのです。
同時にオゾン層も失われてしまいますから、有害な紫外線が直接地球上に降り注ぐことになります。
さらに、生物の体は空気が押す力である気圧と、体の中からの押す力がバランスよく保たれていることで形づくられています。空気がなくなれば、生物の体は破裂したり変形したりしてしまうのです。つまり、空気がなくなった地球は生物が棲(す)めない世界になってしまいます」(重政さん)
人間は1日に吸う空気の量は?
人間は1日あたりどれぐらいの空気を吸っているのでしょうか。
「体重50kgの人の場合、呼吸1回あたりの平均換気量(空気を吸って、吐く量)は、約0.5L。1日の呼吸回数は2万8800回程度といわれています。
0.5L×2万8800回=1万4400L
これが人間1人1日あたりの空気を吸う量とみていいでしょう。重さに換算すると約20kg、ごはん約100杯分に匹敵します」(重政さん)
空気が私たち人間はもちろん、すべての動植物にとってかけがえのないものだということがよくわかりました。冬場のくっきり澄んだ青空や山々の白い稜線がいつまでも保たれるように、みんなで地球環境の保全を考え、身の回りの小さなことからでも実行に移してみませんか。
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「体重50kgの人の場合、呼吸1回あたりの平均換気量(空気を吸って、吐く量)は、約0.5L。1日の呼吸回数は2万8800回程度といわれています。
0.5L×2万8800回=1万4400L
これが人間1人1日あたりの空気を吸う量とみていいでしょう。重さに換算すると約20kg、ごはん約100杯分に匹敵します」(重政さん)
空気が私たち人間はもちろん、すべての動植物にとってかけがえのないものだということがよくわかりました。冬場のくっきり澄んだ青空や山々の白い稜線がいつまでも保たれるように、みんなで地球環境の保全を考え、身の回りの小さなことからでも実行に移してみませんか。
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