夕焼けの空はなぜ赤くなるの?
そもそもの疑問ですが、昼間の空は真っ青なのに、なぜ朝や夕方には黄やオレンジ、赤色に染まって見えるのでしょうか。
「太陽からの光は波長の長い順に『赤橙黄緑青藍紫(せき・とう・おう・りょく・せい・らん・し)』ですが、青色よりも波長の短い藍色と紫色の光は上空の高い所で散乱・吸収されて、地上には届きません。そのため空は紫色や藍色には見えず、地上に届く量が多い青色の光が強調されて、昼間の空は青く見えるのです。
一方、明け方や夕暮れ時は太陽が地平線の近くにあるので、太陽光が大気中を通る距離が昼間よりも長くなります。そのため青い光は空気の分子によって途中で散乱し切ってしまい、より散乱しにくい赤色に近い光が目立つようになります。それが朝焼けや夕焼けが赤く見える理由です」(山口剛央)
「太陽からの光は波長の長い順に『赤橙黄緑青藍紫(せき・とう・おう・りょく・せい・らん・し)』ですが、青色よりも波長の短い藍色と紫色の光は上空の高い所で散乱・吸収されて、地上には届きません。そのため空は紫色や藍色には見えず、地上に届く量が多い青色の光が強調されて、昼間の空は青く見えるのです。
一方、明け方や夕暮れ時は太陽が地平線の近くにあるので、太陽光が大気中を通る距離が昼間よりも長くなります。そのため青い光は空気の分子によって途中で散乱し切ってしまい、より散乱しにくい赤色に近い光が目立つようになります。それが朝焼けや夕焼けが赤く見える理由です」(山口剛央)
夏と冬の夕焼けの違い
夏場の夕焼けは赤が強く茜色に染まることが多いですが、冬場は黄金色の夕焼けがよく見られます。なぜこのように見え方が変わるのでしょうか。
「夏と冬の夕焼けの色が違って見えるのは、空気中に含まれる水蒸気の量が関係しています。空気中の水蒸気が多いと、波長の短い光は散乱してしまい、波長の長い赤色光が散乱されずに目に届きやすくなります。そのため、夏の夕焼けは冬よりもいっそう赤色が強まって見えるのです。
とくに台風の接近前や通過後などは、空気中の水蒸気がより一層多いので、赤色が濃くなった燃えるような夕焼けや、不気味とも感じられる紫色に近い夕焼けが見られることもあります。
一方、空気が乾燥して水蒸気が少ない冬の夕焼けは、赤色に比べて波長が短い黄色やオレンジ色の光も散乱されずに届きやすくなります」(山口剛央)
また、気温も湿度も低い時期は、夕焼けが美しく見える条件が揃うそうです。
「秋から冬にかけては、水蒸気が少なくなるのと同時にチリやホコリも舞いにくくなります。そのため、空気中の不純物が少なく、光が遠くの方まで届くのです。
夏場のように赤が強い夕焼けを見る機会は減りますが、黄金色の夕焼けやきれいな夕陽を眺めるなら、水蒸気が少なく空気が澄んだ冬の気候が最適です」(山口剛央)
冬のたそがれどきに、ぜひ夕焼けを鑑賞してみてはいかがでしょうか。ただし、まだ明るい太陽を直視しないよう、また、防寒にも十分注意してください。
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「夏と冬の夕焼けの色が違って見えるのは、空気中に含まれる水蒸気の量が関係しています。空気中の水蒸気が多いと、波長の短い光は散乱してしまい、波長の長い赤色光が散乱されずに目に届きやすくなります。そのため、夏の夕焼けは冬よりもいっそう赤色が強まって見えるのです。
とくに台風の接近前や通過後などは、空気中の水蒸気がより一層多いので、赤色が濃くなった燃えるような夕焼けや、不気味とも感じられる紫色に近い夕焼けが見られることもあります。
一方、空気が乾燥して水蒸気が少ない冬の夕焼けは、赤色に比べて波長が短い黄色やオレンジ色の光も散乱されずに届きやすくなります」(山口剛央)
また、気温も湿度も低い時期は、夕焼けが美しく見える条件が揃うそうです。
「秋から冬にかけては、水蒸気が少なくなるのと同時にチリやホコリも舞いにくくなります。そのため、空気中の不純物が少なく、光が遠くの方まで届くのです。
夏場のように赤が強い夕焼けを見る機会は減りますが、黄金色の夕焼けやきれいな夕陽を眺めるなら、水蒸気が少なく空気が澄んだ冬の気候が最適です」(山口剛央)
冬のたそがれどきに、ぜひ夕焼けを鑑賞してみてはいかがでしょうか。ただし、まだ明るい太陽を直視しないよう、また、防寒にも十分注意してください。
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