台風8号は今夜にかけて関東を通過
大雨による冠水や河川増水に警戒
2022/08/13 16:00 ウェザーニュース
台風8号(メアリー)は8月13日(土)15時前に静岡県御前崎付近を通過しました。15時現在では静岡県御前崎を北東に進んでいます。
この後は駿河湾を進んで上陸し、今夜にかけては関東を通過。東京都心など広い範囲で激しい雨が降る見込みです。お盆休みの期間中ではありますが、気象情報や交通情報、イベントの開催情報などを確認の上、安全第一にお過ごしください。
▼台風8号 8月13日(土)15時
中心位置 御前崎付近
大きさ階級 //
強さ階級 //
移動 北東 20 km/h
中心気圧 998 hPa
最大風速 20 m/s (中心付近)
最大瞬間風速 30 m/s
東海で「線状降水帯」発生の可能性 関東も注意
気象庁は東海地方に明日13日日中に「線状降水帯」が発生して、災害発生の危険度が急激に高まる可能性があると発表しました。これは今年から事前に線状降水帯の発生予測を行うようになってから東海地方では初めての発表となります。
さらに、ウェザーニュースの独自解析では、東海地方だけでなく、関東地方でも線状降水帯のリスクがあると予想しています。
線状降水帯が発生すると、同じような場所で激しい雨が降り続くため、災害発生の危険性が高まります。大規模な冠水や低地の浸水、河川の氾濫や土砂災害に厳重な警戒が必要です。
静岡県内で雨量が300mm以上に
南から流れ込む湿った空気の影響で、静岡県内では台風接近前から雨量が増加しています。12時00分までの48時間雨量は静岡県静岡市・鍵穴で330.5mm、伊豆市・天城山で296.0mm、静岡市で247.0mmを観測しました。
静岡県の一部では土砂災害の危険度が高まっていて、土砂災害警戒情報が発表中です。気象庁は東海地方で線状降水帯が発生して、大雨災害の危険度が急激に高まる可能性があるとの情報を発表しています。昼過ぎにかけて静岡県内では激しい雨のおそれがあるため、厳重な警戒が必要です。
関東はこれから雨のピークに
13日(土)夕方の雨雲の予想
静岡県内は雨の峠を越えつつあるものの、これまでの雨量が多くなっていますので、土砂災害や河川の増水にはしばらく警戒が必要です。
活発な雨雲は関東に広がっており、台風が最も近づく夕方から夜が、関東の広範囲で雨のピークになるとみられます。局地的には1時間に50mmを上回るような激しい雨が降る見込みです。道路冠水や中小河川の急な増水の可能性があります。
台風8号は暴風域を伴ってはいないものの、接近時は瞬間的に20m/sを超えるような風が吹く見込みです。沿岸部を中心に風雨が強まって、荒天となりますので、外出を控えるようにしてください。
天気回復後もレジャーは油断はせずに
14日(日)昼の波の高さの予想
14日(日)は台風が離れて、関東などは天気が回復し、台風一過の青空の広がる所が多くなります。
ただ、大雨のあとの川の水位はすぐには下がりません。増水した川は普段より流れが早く、危険な状況になっていますので、近づかないようにしてください。
また、沿岸部では波の高い状態が続く予想です。お盆休み期間中ということで、山や海のレジャーを予定されている方がいらっしゃると思われますが、安全を第一に行動することが重要です。
台風の名前
台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。
台風8号の名前「メアリー(Meari)」は北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)が提案した名称で、やまびこという意味の言葉から名付けられています。